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庭に出ていると、人以外の生き物に会う事の方が圧倒的に多いです。 うちの庭の場合5割が虫です。(残りは野鳥とその他)だからそれが苦手な方々には 庭は中々にしんどい場所と言えるかも知れません。 お花が好きな親戚の人も、いざ庭を歩くとなるとどことなくビクビクしています。 こちらへどうぞと、モミジの木の下へ誘うと首をぶんぶん横に振られちゃいました。 しだれモミジの枝が長く伸びた そこは言わば閉鎖空間。しゃがみ込んで周囲を見回すと あれこんな所にこんな花が・・・と言う発見が季節ごとに出来る うんと小さな隠れ家 みたいな所ですが、季節ごとに違う虫と鉢合わせした時に、確かに逃げ遅れる危険性が 大な場所でもあります。 もっとも、今の所は6月頭に必ず一度、スズメバチの仲間らしい物が巣となる場所 でも探してか現れる以外は、カメムシとかコガネムシばかり、ミツバチやアブの仲間も 自分の仕事に熱心でこちらを気にしている様子はありません。
それでも時たま「???」と思う生き物に出会う事があります。 まずはアマガエル、はじめにこの蛙を庭で見た時は周辺はまだ 空き地でした。 年に二度ほど 空き地に草刈りが入ると、短い間ですがバニラの匂いがそこら中に 立ち込め、これは大変気に入っていました。 雨が降ると空き地には水溜りも出来ていたので、蛙が出て来るのも別に不思議な 事とは思えません。小さなのが2匹、庭にいました。 それから2年、辺りに空き地はなくなりました。大きなショッピングセンターが 近所に建つと土地も売れららしく、1年ちょっと建築ラッシュになっていました。 そんな或る日、小さな熊手で土を掻いていると何かが飛び上がりました。 「ぎえっ」と、さすがに私も声を上げたと思います。 アマガエルです。しかも結構 巨大、何年ものでしょうか。でもって一体どこから やって来たのでしょう。周囲に空き地はありません。少し離れた所に川はあるけど そこから道路を渡ってやって来たんでしょうか。 巨大アマガエルは前脚に怪我をしていました。私の熊手が当たった様です。 仕方がないので、ギボウシの陰に隠しました。 それからはカエル登場→葉陰に隠すの繰り返し。彼は秋まで庭にいました。 翌年からは見かけていません。今思えば、どこかへ逃がしてやるべきだったのかも。 可哀想な事をしたかなと思う反面、今年あたりさらに大きくなって登場と言う事も 有り得ないとも言い切れないような。
もう一つはカマキリです。カマキリはしばしば花にとって困った虫を食べてくれるので 庭で放し飼いしてみたい虫なんですが札幌は彼らの生きて行ける北限を越えている そうです。 函館くらいまでなら何とかオーケーと言う話を聞いた事があるんですが・・・ そのカマキリの小さな赤ちゃんが庭で見付かりました。誰が産んだどの卵から孵った 物かは全く不明。数は一匹。白い、体長2cmあるかないかの姿です。でもちゃんと カマキリの格好をしています。 季節は晩秋、謎のカマキリ君はそっと発見された花壇へと戻されました。 春と間違えて一匹だけ孵ったのか、それとも春を越えられない事を知って孵った物 なのか、とにかく今度はもう少し、暖かい所に生まれておいでよ。
ゴカイの仲間とかワラジムシとか巨大ミミズとか他にも正体不明の物が土の中にはいますが、 言って見れば彼らは常連。 お客様と感じたのはカエルとカマキリ、このくらいです。
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