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直根性の植物は植え替えが苦手。 彼らの根を見れば確かにその理由は判るのですが、それでも私は一度大失敗 をしています。以後、気を付ける様にはしてるんですけど。 私が庭をいじり始めた時、庭には大きなミヤマオダマキの株がありました。 日向にも日陰にも強く、丈夫で花も美しい、元々は山野に咲く花であるこの オダマキと言う花が私は大好きで、もっと目立つところに植えようと 思い立ってしまったのです。 抜いてびっくり。根がゴボウみたいになってます。太くてズル〜ンと長く あとは頼りないひげ根が僅かに伸びているだけ。 真っ直ぐに長い根を、ちょっと丸めて植えました。 オダマキは駄目になってしまいました。ああっ
その頃、我が家の隣りは空き地で(今は何と奇遇な事に、息子の小児科の お医者様が住んでいらっしゃるのですが)我が家から飛んで行った種の中でも 強い物が、イネ科の雑草に混じって咲く事が良くありました。 枯れたオダマキを前にしきりに後悔していると、空き地で小さなオダマキが 咲いているのを見付けました。 間違いなく、うちのオダマキの種が飛んだ物でした。 その頃は、オダマキが凄まじく繁殖する事を知らなかったので(何故か それまで我が家の庭では殖えていなかったと言うのもありまして) 「これは何かの縁」とばかりに、空き地に入ってそうっと抜いて来ました。 若い株は、根もそれほど太くなく、余り直根を感じさせません。 「どうか根付いて」とそうっと植えたのを憶えています。
おっちょこちょいな庭師に親株をやられてしまったのが堪えたのか、それから オダマキは毎年、驚くほど殖える様になりました。もうびっしりと。 駄目にするならしてみろと言わんばかり。怒っているんでしょうか。 オダマキには、はっきりと殖えるものと そうでない物があるようで、ミヤマ オダマキも良く殖えますが、カナダオダマキではバローシリーズが泣きたく なるほど良く殖え、マッカナジャイアント型のタイプは殖えません。 白いカナダオダマキで とても殖えてほしい物があるんですが、全く殖える 気配も無いです。ちょっとがっかり。 それでもミヤマオダマキが殖える事が判ったので、元々合った紫に加えて 白い株も買ってみました。ミヤマの白も中々綺麗です。 今は丁度、早い株が蕾を付けている状態です。これからしばらくが見ごろと なりますが、それはミヤマオダマキの話で、カナダオダマキは少し遅く なります。
直根の花で春に咲く物に他に鯛釣り草があります。これは太くて芋みたいな 非常に植え辛い根になっている事があります。相当深く掘らないと植わって くれません。春先は綺麗なんですけどね。 お店屋さんから買ってくる幼苗の場合、直根でも植え辛い事はないですが 家にある花の植え替えの場合は、根のタイプを調べてから行った方が良いかも 知れません。
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