極彩色、無色
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感情が肥大する。
剥き出しで、威嚇する。
これ以上近寄るなと、警告を。
頭と、身体と、感情は違うものだと、実感する。
全くの別物だ。
あれこれ考えて、理解して、納得してるはずなのに、
その結論に、腹が立つ。
どうしようもなく、感情が高ぶる。
抑えがきかない。
こんな時は、一人で部屋にこもって、誰にも会わずに、
一日を終えたいのだ。
朝の陽射しを浴びてから、夜の帳が下りてなお、布団にくるまっていたいのだ。
それを、許さないと言うなら、私が怒りキレようが、放っておいてくれなくては。
それすら、留めようというのは、虫が良すぎやしないか。
それとも、こんな状況に甘えている私がいけないのか。
こんな、感情を、一人で、どう処理しろというのだ。
押し殺して、我慢して、一人抱えて、声をひそめて……。
止め処なく涙が溢れるのだ。
どうしようもない自分。
打開策はない。
人を攻めることでしか、自分を守れはしないのだ。
攻撃をしかけることでしか、意思を表現できないのだ。
こんな、不自由な感情をどうすればいい。
いつになったら、開放される。
いっそのこと、殺処分をと、願うことは
弱いことの、証であろう。
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