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寂しいという想い


10日あまり泊まって行ったゆきのが帰り、灯が消えたような部屋。
ひとり暮らしがいいと思っていた日々もあるけれど、やっぱり寂しいと思う。
しきりにすももに話しかける。
ヒトとイヌ。
返事はもらえないけれどね。


家を出た理由はわかってる。
わかっているけれど、過ぎた日々がそのワケをわからなくさせている。
戻ってくればいい、と。
家族の誰もが言ってくれるのだけれど。
そのキモチに甘えてもいいのかどうかわからない。
ひとりでいること、が。
甘ったれた自分にとって戒めのようにも思える。
投げ捨てて、頼ってしまえばいいのかもしれない。
けれど。
その一言が言えないんだな。
ふう。
めんどくさいな、アタシ。


すもも、も。
四月で15歳になる。
生まれた時から病気を持って。
先生からは2年と生きられないと言われたこの子が。
もう十分生きたよね、という年になった。
けれど、別れるのは辛い。
その時を思うと、胸が張り裂けそうになる。
突然訪れるだろうその日を思い、葬祭の場を探している思いに反して。
今年も来年も再来年も。
ずっと生きていて欲しい。
この子がいなくなったら。
ひとりが云々などと言ってはいられないほどの消失感を覚えるのだろうな。



これからどう生きていくのだろう、自分。
寂しくなって、やけに弱気になっているなあ。


2016年02月19日(金)




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