回り道のついでに
DiaryINDEX|past|will
バイトが終わってから、チャーと向き合う。 眠るような顔だ。 でもどこか苦しそうだ。
発作の中で死んだのだろうか。 もう、硬くなった身体。 冷たい。
母に洗ってもらったみたい。 毛並みがきれいになってる。 昔、金色に輝いていたふさふさの毛は、 年老いてぱさついていた。
最期に立ち会えなかった。 あたしが不道徳なことをしてきた罰な気がした。 家族よりも男を選んだ。 そんなつもり、なかったのに。 ごめんなさい。 そう言って涙が出た。 ここのところ遊び呆けていて、全然相手してあげなかった。 最後にいつ頭を撫でたのか、 あたしは覚えてない。 申し訳ない気落ちでいっぱいだった。 冷たくなったチャーを抱きながら、 あたしは何度も謝った。
|