回り道のついでに
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2005年04月29日(金) 冷たいチャー。


 バイトが終わってから、チャーと向き合う。
 眠るような顔だ。
 でもどこか苦しそうだ。

 発作の中で死んだのだろうか。
 もう、硬くなった身体。
 冷たい。

 母に洗ってもらったみたい。
 毛並みがきれいになってる。
 昔、金色に輝いていたふさふさの毛は、
 年老いてぱさついていた。

 最期に立ち会えなかった。
 あたしが不道徳なことをしてきた罰な気がした。
 家族よりも男を選んだ。
 そんなつもり、なかったのに。 
 
 ごめんなさい。
 
 そう言って涙が出た。
 ここのところ遊び呆けていて、全然相手してあげなかった。
 最後にいつ頭を撫でたのか、
 あたしは覚えてない。
 申し訳ない気落ちでいっぱいだった。
 
 冷たくなったチャーを抱きながら、
 あたしは何度も謝った。
 


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