BSで映画『遙かなる山の呼び声』をやっていた。 この映画はBSでしょっちゅう放送されている。そのたびに父親が観るので、うんざりする。
ハナ肇が嫌がる倍賞千恵子を力尽くでものにしようとするが、高倉健が割って入ってハナ肇をぶちのめす。そのあと、ハナ肇は高倉健に心酔し、倍賞千恵子のことも何くれとなく力になる。 この展開がものすごく気持ち悪い。 ハナ肇は性加害者だ。そのあとどんなに改心しても、被害者である倍賞千恵子が心を許したり頼ったりするはずがない。口を利くのも視界に入れるのもおぞましいと感じるほど、嫌うはずだ。
この映画の制作者は、性加害の悪質性と暴力性を軽視し過ぎている。まるで、性加害をしても、改心して態度を改めれば被害者からも許されて仲良くしてもらえるのが当然とでも言うように。 そんな映画を、何の疑問も持たず喜んで観れることが信じられない。 気持ち悪くて仕方ない。
でも、性犯罪者である父親には、お似合いの映画なのだろう。
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