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■ 人形
やっぱりわたしは人形になってしまいたいのです。 いいえ、「可愛らしい」人形というのではなく「異形」の人形に、ひと以外のなにかになってしまいたいのです(でも、そうするとますます処分なぞして貰えなくなってしまうでしょうか)。
だから、わたしはわたしの意志でできるだけそうなろうと思ったのでした。 でも、わたしは弱いのですぐそれを忘れてしまう。 わかっている、それではだめ。そうしてはいけない。 忘れてはいけない。忘れそうになったら、忘れた後でふいに襲ってくるあのこわさを思い出すことにするのです。
ええ、わたしは人形です。 だから、なにもこわくないはずです。 だから、いつもどおり眠って起きて、明日は電車に乗って会社に行き、にこにこ笑いながら元気に仕事をこなせばよいはずです。 もう、わたしの醜い欲望や意志で、これ以上だいじなものを汚したりしないですむのです(これは最期の願いです)。 もうなにも心配することはないはずです。
この意志だけは貫けるよう、誓います(もういちど)。
2005年05月22日(日)
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