37.2℃の微熱
北端あおい



 映画を観にいく

迷いに迷ったセレクトの挙句、『ALWAYS三丁目の夕日』を見に行く。
期待以上に面白かったのでなんだか楽しい気分。

一緒に行った人にはばっちり顔色の悪さを指摘されたけれど、体調が悪いのが最近の常態になってきつつあるので、お返事できず(笑)。

でも、この映画の風景からまだ半世紀もたっていないなんて、嘘みたい。
映画館を出た後、半世紀前の渋谷を想像しながら歩く。

そのあと、はいった喫茶店でバナナケーキと紅茶をいただき、一息ついて、
ワインいただきつつ、軽くご飯を食べて、はやめに帰宅。
帰るには早いけれど、明日もあるし(と、自分を納得させる)とか思いながら。


次の日から、サドを読み始める。
昔読んだときより、なぜか五割増しくらいで面白い『ソドム百二十日』。
昨日、めったにないセレクトで映画を観た反動?
じゃないよね、とちょっと自問自答しつつ、やっぱりキュルヴァル(および彼に付随する描写の部分)だけは生理的に受け付けないで、飛ばし読み。


2006年01月09日(月)



 

苦しくて苦しくて、でもじっとしていられない、落ち着かないよー。
なんだか心を殺しているみたい。


2006年01月04日(水)



 年末年始

会社納めの28日、すでに気分はわるかったのだけれど、
あまりに寒いので、ほとんど倒れそうになりながら、電気ストーヴを買って帰宅。 そのあと、年明けまで風邪でほとんど動けませんでした。
(なので、大掃除も年賀状も今年読んだ本の自己ベストもまだまだ)

今年はキャンセル待ちだったけれど、ぎりぎりでチケットがとれたので、帰省する予定だったのに…この体調で新幹線は無理、飛行機なんて致命的(それでなくてもわたしの内耳や外耳はすぐ炎症をおこす)。

パソコンもメールチェックなどはかろうじてして、 それでも、関節と悪寒でベッドから出ることもままならず、がんがん頭痛がするので読書も難しく、熱でうとうととはするのだけれど不眠症は健在で、 かといって、体力が落ちいるのと風邪薬をすでに服用しているので、睡眠薬を併用するのはちょっとこわい。

なので、なかなか手に取れなかったビデオテープをひっぱりだしてビデオ鑑賞。響きすぎないようヴォリューム抑えめで、半覚醒状態でみる映画のおかげで、お薬でぼぉっとしている頭がますます惑乱してきます。

真っ白いミツバチのタワーのような電気ストーヴの横でぬくぬくと現実と夢のキメラに抱かれて、夢をみていたような年末年始(でも、もう醒めた)。







2005年12月31日(土)



 午後の曳航

うごく体力すらなくて、ぼんやりLuis john Carlino監督『午後の曳航』 を鑑賞。
DVD鑑賞できる環境になりましたと言ったら、会社の三島由紀夫ファンの先輩が貸してくれたのだ。
「北端さんの好みじゃないかも」という但しつきで。



純粋であることは美しい、人間の本能の欲望肯定、弱肉強食賛美…。
展開される悪の論理がとても幼稚に見えてしまう。
『純粋』=『完璧』という思想に、なんだかなじめません。
『純粋』と『完璧』がイコールで結ばれてしまっているのにもとても違和感を覚えます。



でもなにより三島由紀夫はすべてがロマンチックすぎるのです。
それよりにゃんこが…解剖されてしまうシーンがショック。
映倫でも問題になったシーンとかで、あれでもカットされているの!?

なので、北端の好みではありませんでした…
せっかく貸してくれたのにごめんなさい、先輩。




2005年12月29日(木)



 

なにがわるかったのでしょう? いけなかったのでしょう?
わからないのです、こんなに考えているのに
苦しさから逃れたくて、こんなに後悔しているのに。

書けないくらい苦しいことは、こんなに身近にあって、
なんでもない日常の中に、無害な顔をして侵入してくる。

…眠りかけている記憶を揺り動かさないで。
刺激しないで…だめ、おきてしまう、おきてしまう。
このまま、目覚めないで…そっとしておいて…お願い…

2005年12月24日(土)



 プレゼント

最近のわたしは貴下をこまらせてばかりだ。
なのに、クリスマスプレゼントを貰ってしまう。
申し訳なさとうれしさで、今日のわたしはいっぱいいっぱいでこのままはちきれてしまえたらいいな。

いまなら、漲っているよろこびの分だけ、微塵もあとかたなく、
(それこそ空気とおなじくらいにまで)小さく小さくはじけ飛んでしまえるのに。

2005年12月23日(金)



 幸福

「世界にはまだまだ君がしらない
うつくしいものがたくさんあるんだよ」

素敵な曲を聴かせて貰って喜んでいると、
そう言ってもらえた。
まだ知らないものがあるという、このしあわせ。
嬉しい嬉しい。

だって、いまだに小さな子供みたいに、知らない世界への
憧れや期待感で胸がどきどきする一瞬の幸福があるのですから。






2005年12月19日(月)
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