いつだってこの空 |
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2002年05月19日(日) ぼくの友達はいつも隠れていました。 ぼくの友達はいつも声を殺して泣いていました。 ぼくの友達はいつも悲しく酷い人でした。 疲れていますか ぼくの友達 泣いていますか ぼくの友達 嘘をついていますか ぼくの友達 まだ人を憎んでいますか ぼくの友達 隠れないでよ ぼくの前なのに 駅の前に立って何を思っているのかな 曇り空に向かって何を叫んでいるのかな ひどいことなんてしてはいないよ 悲しいなんて毎日思ってないよ そこなら生きていけるのかな どんなに鈍感なぼくだって 泣きそうな顔をしたまま何処かへ行ってしまおうとしているぼくの友達を見逃しやしないよ ゆっくりって知ってるかい ゆっくりっていいよね そうゆっくり行ければいいと思うんだよ 安易な言葉に聞こえるかもしれないよぼくの友達だもんね 覚えている 「時々、忘れてしまうんだ 今を生きている実感を。」 そう呟いたぼくの友達の一言がいつまでも忘れられない 忘れられない 忘れることはない 解り合うことなんてそうそうできないんだよ 自分だけ本気なんだと孤独を感じて悲しんではいけないのかもしれないよ 自分だけ本気になっててもそれは格好良いことかもしれないよ それが今のすべてならそうすればいいさ 曇りの空だって感動的に見えたんだろ そこにいるだけで幸せを感じたんだろ 素晴らしいじゃないか 今までは泣きじゃくって下を向きながら歩いていたじゃないか 自分を少しでも見つけられたんじゃないか もっと格好良く行きたいけどさ まだまだぼくだって未熟者 だけどゆっくりいけばきっと近付くんじゃないのかな もう少しやってみようよ 見ているからぼくが 見ているよぼくが 次の空が晴れてたらどんなに幸せだと感じるんだろうね 楽しみだよ 笑えていますか ぼくの友達 嘘をついていますか ぼくの友達 空を見ていますか ぼくの友達 もう迷ってはいませんか ぼくの友達 叫んでいますか 空へ ぼくの友達が言っていました。 「曇りの空がとても好きになった。」と。
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