2004年03月02日(火) |
難破船バタヴィア号の惨劇 |
出版社:アスペクト 著:マイク・ダッシュ 、訳:鈴木主税
−時はオランダ東インド会社華やかなりし17世紀。 オランダ東インド会社の商船バタヴィア号が処女航海で難破。 島に残されたのは数百名の乗組員と乗客。 そして自分の残酷な王国をつくろうと目論む副商船員イエロニムスだった−
当初はバトルロワイアル的なものか、カニバリズム的なものかと思っていた。(丁度ホラーが読みたかったもので・汗) しかしいざ蓋を開けてみると「よく分かる!東オランダ会社と17世紀の航海船内」でした・・・。
いやイエロニムスとその僕たちの残虐非道な行いもしっかり書かれてはおります。 歴史的な背景を説明しないと、イエロニムスが見えづらいという事も分かります。 歴史資料にしっかりと基づいて書かれているので、島での行いがあっさり風味なのも仕様がありません。 面白く興味深い本ですが、エンターティメントな要素はあまり無いので、それを期待して読むと少しがっくりきます。
ですが確実に引き込まれます!! 西洋史が好きなお方にお勧めの1冊ではないでしょうか。 最終章で、犯罪心理学からアプローチしているのが大変興味深かったです。 そう・・・これを「ホラーだ!」と思い読んだ私が間抜けなのです、トホホ。
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