日々のボヤキ

2001年12月25日(火) それでも

「負けちゃったね」
「そうっすね」
乾は結局、負けてしまった。
それでも、あの手塚に本気を出させたといことはすごいことだ。
ほとんどの者は、手塚を本気にさせれない。
それを考えると、乾は頑張った。
「で、どうすんだ?」
「え?」
急に意味不明な質問を投げかけられる。
「手塚とのことだ」
「な、なんで…!!」
そのことは部長と俺しか知らないはずなのに。
「賭けは、俺の負けだ」
「そう……っすね」
海堂は後悔していた。
なぜ、自分はあんな賭けをしいてしまったのか…。
乾を信じていたからなんて、理由にはならない。
「どうするかは、海堂が決めていいよ。
俺は、海堂が信じてくれたことが嬉しかった。
手塚から、俺のことは聞いたんだろ?」
こくんと、頷く。
部長から全部聞いた。
でも、別に何も思わなかった。
だって、それ以上に………………。
「俺は…」
それ以上言葉に出来なかった。
こんな自分が歯痒く思える。
「海堂、俺はお前を愛してる。だから、お前が答えを出してくれ」
「俺……が?」
「あぁ」


全ては、自分が答えを出すしかない。
海堂は、手塚のもとへ向かった。


 < 過去  INDEX  未来 >


峰谷 薫 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加