Stage Diary
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Yoshimi.Aが観た舞台の感想です。
レポートではなく感想だけを載せてたりすることが多いかも…。(^-^;


2004年04月05日(月) 『源氏物語 若菜・上下』

『源氏物語 若菜・上下段』…この段はのほほんとした恋愛絵巻ではなく、紫の上が倒れ、女三宮と柏木が密通し、それを知った源氏の君がちくりちくりと柏木をいぢめる…そういうお話です。
本当に…平安時代に書かれた物とは思えないくらいに、読むたびに味わいがでてくる面白い話です。
だからと言って光源氏が好きなわけではないところが…なんですが。(^^;
『源氏物語』が面白いと思うのは光源氏の魅力というより、それを取り巻く人々の人間模様と『女性』を描いてあるからだと思う。(だって…光源氏って結構、ヤな奴…。)
でも、遊びまわってる源氏の君はあまり好きじゃないけど…この段の柏木に嫉妬していぢめる源氏は、この物語の中では人間らしくていいかも…と思う。
そのスパイスが物語的にはすごく盛り上がるし、面白い。
しかし、だからといって舞台や映画になった場合に『誰』がやっても面白いかといえばそうではなく、朗読が他の方だったら…観にいってないかもしれない作品です。
『源氏物語』はそうして、キャストでスルーしてきたことが何回も…。(。_。;

今回の舞台は前回、『明石』で観たのと基本的な舞台の拵えは同じなんだけど、花や木などに見立てた扇が70本以上使われ、非常に華やかです。
また、今日は白石さん1人ではなくプロンプターの方もいらして、朗読にあわせて扇を翳したり、後見として申し分ない無駄のない動きで白石さん1人では無理なところをカバーしてらしたのですが、六条の院にそれぞれの女性を象徴するような扇を飾り、そこを西の対屋などに見立ててそれらで季節と女性を表わして屋敷の様子を説明したり…随所に小転換が施され、目が離せませんでした。
リモコンの小さな舟が出てきたりして舟遊びの様子もちょっとだけだけど味わうことができたし、扇に描かれた猫なのにじゃれつく様子もちょっとした動きで生き生きと表現されてて、上手いなーと思わずにはいられません。演出も、役者も、音響効果も…。

白石さんの朗読は本当に面白い。
声の抑揚ひとつ取っても最早、朗読とは言えないくらいメリハリがあって、退屈なんて言葉とは無縁どころか、内容はわかってはいても何をやってくれるか予想のつかない人だから、ほんの一瞬さえも目が離せない。
で、ついついリピーターになってしまってるわけですが、今回7列めの席だったので、後ろを向いた時などに白石さんの持つ台本が見えたのですが…びっしりと赤で書き込みがされてました。
…すごい。
こういうのって、稽古の時と別で本番用に用意されてるものと思ってましたが、稽古の時から使ってるものなのでしょうか?
それとも、稽古とは別で回を重ねるごとに新たな書き込みが増えてったりしているのでしょうか…?


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Yoshimi.A. [MAIL] [HOMEPAGE]