Stage Diary
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Yoshimi.Aが観た舞台の感想です。
レポートではなく感想だけを載せてたりすることが多いかも…。(^-^;


2004年05月02日(日) 『燃えよ剣』

『燃えよ剣』…司馬さんの小説が舞台になりました…ってことで、あの某局のへたれた新撰組のイメージを払拭しようと観に行ってきました。
それと、年末の『SHIROH』を行こうかどうしようか迷ってて…その偵察(笑)も兼ねてというのもあります。
『太陽まであと一歩』やTVだけじゃ、上川さんを判断できないと思って。
上川さんじゃなくて他のキャラメルボックスの方ならこんな手順を踏むまでもなく観に行こうと思ったかもしれないけど…。

でも『SHIROH』はロック・ミュージカルと銘打ってるといえども、多分…この方は歌えない人という気がします。喋りは『ちょっとは静かにしてろよ!』って思うくらいに喋ると思うんですけど…あの喉は歌には向いてない。
ま、歌える方の四郎は中川君がやるだろうからいいのか…。(。_。;

で、『燃えよ剣』はどうだったかといえば、吃驚しました。
明治座で時代劇…とくれば年齢層は高めかと思っていたのですが、若いお嬢さんの姿も多かったので、『上川さんや葛山さん目当てか…?』って思ってたんですが、違う…。(><;;;
幕間のロビーでもれ聞こえてきていた話からすると若いお嬢さん方のほうが新撰組についてマニアックな話をしてて(当然、司馬さんの小説について『あの場面はこう…台詞は…』なんて、細かく語ってました)、年配のお姉さん達(笑)の方が『上川さんが…!』なんて語尾にハートが飛ぶような勢いで語ってました。
まさか、そんな現象がおこっているとは予想もしてませんでした。(^^;

あと、もうひとつ驚いたことは…『演出・ラサール石井』!
あんた、こんなとこで何してんのー!(°д°;…って思わずにはいられない。
芸能人は多彩な人が多いけど、『こち亀』舞台の演出も手がけていたのは知っていたけど…こんなものまでやっているとは…。
まあ、その所為で面白くなかったとはいいませんが、やはり、コメディアンの血の所為なのか(笑)、コメディ色が強かった。そういうのも嫌いじゃないし、必要だとも思っているけど…シリアスなところはもっとシリアスに、コメディはその邪魔をしない程度にして欲しかった。
いっそ、コメディにするならもっと徹底した方がよかったと思う。

ま、そんなことしてしまったら上記のマニアックなお嬢さん達からクレームがくるんだろうけど。(^^;
でも、源さんなんかのキャラクターを魅せるということに関してはとても楽しめて大好きでした。

惜しむべきはあの話が全くのダイジェストになっちゃってて、それはある程度の時間の制約上しょうがないことなんですが、ただ…ダイジェストにするならするでもう少しやり方があったと思うのです。
新撰組を語るのに、土方さんを軸としているのはわかる。
でも、総司のことも近藤さんのこともあれこれ詰め込みたい…詰め込まなきゃ新撰組じゃないだろう!っていう欲が垣間見えて、あちこちに視点が飛ぶものだから話の筋立てがイマイチわかりにくかった。
そして無理矢理に日本人好みの大団円に持っていこうとするからより馬鹿臭くなっていた。
ああいう終わり方じゃなくて土方さんの心象風景として新撰組の面々を登場させてエンディングとした方がよかったのではないだろうかと思わずにはいられない。
また、あの内容なら無駄なエピソードと動きを省いてしまえばもう少し短くなったのに…とも思う。
16時に開演して終了が20時15分っていうのは長すぎー!(><)<3幕で間に30分25分の休憩はありましたが
休憩はお客様のためのものじゃないということはわかっているつもりだけど、だらだらとした冗長なだれてる部分があるのなら、その分はきっちりと短くしてくれた方が親切というものです。
短くなったからって『チケット代返せ』とはいいません。土方さんに上川さん、近藤さんに風間杜夫さん、沖田総司に葛山さん、山南さんに羽場裕一さんなどがいて、尚且つ脇役の方たちが巧かったですから。
メインの方のがへなちょこに感じるくらいでした。<誰とは言えません。命が惜しいですから。
むしろ、『チケット代を高くするために上演時間を長くして客にしょうがないと思わせてるのか』っていうのを勘ぐっちゃいますよ?<あああ…命が惜しいといいつつ、喧嘩売ってますか?(>_<;

私は駄々をこねる土方というものを初めて観た気がするが…歳さんてかっこいいだけじゃなかったんだぁ…と再発見。
そういう人間臭い部分も嫌いではないけれど、所々泣いていいですか…?(;;)
まあ、演技面で言えば、脇がしっかりしてなければ途中で退出していました。
新撰組の割には殺陣が少なかった気もしないでもないですが、巧かったです。
脇の方々…。
多分、舞台の上でしか生きられない方ばかりだと思いますが、演技に関しては何の個性もないから大部屋から抜け出るのは難しそうと思うけど…(^^;…その分、殺陣には凄みがあった。
メインの方も頑張ってましたが…長年培ったものと付け焼刃じゃありありと重さが違う。
演技の巧さだけじゃ、カバーできない技がそこにはありました。
投げ飛ばされるのひとつ取ったって巧い下手がありありとわかるんです。

それから、この舞台の一番のお気に入りは舞台装置!
大まかな装置は回転舞台だったのですが、その内側から場に応じて座敷が上がってきたり、道場になったり、京都の町屋が現れたり!
素晴らしかったです。
あの京都の風情が随所に感じられて、下手なTVのセットよりも何倍も情緒がある。
秀逸な舞台装置はどなたが手がけたのかと思ったら…堀尾幸男さん。
納得しました。
時代劇で場面転換が多い割にはスムーズだったので、観る分には非常に楽しめましたが、多分、舞台の下では戦場よりも慌ただしい光景が広げられていたかと思うと、表には出てこないスタッフの方に頭が下がる思いです。
なので、カーテンコールの拍手は役者さんだけでなく、スタッフの方にも向けるつもりで拍手してました。
最近は数を観てるけど、こういう部分を忘れがちだったように思います。
ごてごてした装飾ばかり見させられて秀逸な舞台装置が少ないってのもありましたが。(^^;

偵察の為だからとケチった3階席での観劇だったので、花道の様子が全く観えずにつまらなく思った部分もありましたが、今度は名古屋でやってくれるならもう一度くらいはあの殺陣と町屋を(笑)、観てみたいかな…。


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