Stage Diary
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Yoshimi.Aが観た舞台の感想です。
レポートではなく感想だけを載せてたりすることが多いかも…。(^-^;


2004年08月27日(金) 『ハムレット』子供のためのシェイクスピアカンパニー

子供のためのシェイクスピアカンパニー2回目の観劇です。
本当は翌日、翌々日とハードな予定が控えていたので見合わせるべきだったのかもしれませんが…『ただでさえいろんなカンパニーが通り過ぎてゆくだけの街で、1年に1回しか名古屋には来てくれないのにそんなことできるかー!ヽ(`Д´)ノ』…などと思いながら会社帰りに行ってきました。
だって『ハムレット』…、だって植本さん…。
しかも、このカンパニー…見逃したら、きっと後悔する。

子供のための…とつく割に開演は19時から。
まあ、お子様もいらっしゃいましたが、圧倒的に大人ばかり。
でも、心は子供に戻ってたからやはり、『子供のためのシェイクスピアカンパニー』ということかもしれない。
開演15分前に劇場に入ったら舞台では歌ってるし!
曲は『何にもない何にもない〜♪』ってやつで(タイトルがわからない…)皆、楽しそうに揺れてました。
席を探して会場内をうろうろするお客さんもいましたが…。<私もそのうちのひとり

山崎さん………そんなことやるんなら事前に教えておいてください。(;;)

会社帰りで途中でおなかがすくだろうからと思って御飯ぱくついてたんですが、そうと知っていればご飯食べてないで開場と同時に入りましたがな!

で、肝心の内容は…ここのカンパニーに関しては心配はありませんでしたが、見どころは女形のイメージの強い植本さんがどんなハムレットを魅せてくれるのか…だったということだと思います。

しかし、予想に反して『ごく普通の男の人』だよ…(笑)。
衣装はごく普通のその時代にあったものを動きやすそうにアレンジしたモノクロの衣装。
頭には黒のバンダナ…ナイフで刺されたらぽーんと飛んでいきそうな…(笑)『黒○げ危機一髪』―ひげってカンジでした。
街中にどこにでもいそうで、特に目を引く顔立ちではない。<失礼…(^^;
でも…!
声の抑揚、所作は流石に…隙がなく、存在が際立ってました。
今まで、ハムレットは19歳説と30歳説があって、『30歳で母親の再婚にあんなにいじけてたら馬鹿っぽい』と思っていて、個人的好みでは19歳推奨、藤原君かわええ〜!(^^*)って思ってたんですが、今回は…なんだか今までとは一味違いました。
ハムレットは最初は若い感じがするのに後半はめっきり老けているようにも思う。
疲れているから…とかではないような気がしました。
この話は数日や数ヶ月を描いたものではなく、もしかしたら場の転換で何年も過ぎていたりするんだろうか…?
…と考えさせられるような。
19歳から30歳に成長してるのか…?って思うような不思議なハムレット像ではありました。
まあ、海賊との身代金の交渉だってクローディアスがケチってそうだから(笑)交渉が長引いてそうですしね。
間宮さんのクローディアスはそんな冷酷で吝嗇家っぽい…自分では極力手を下さずになんでも利用する典型的な悪党という感じがしました。ただのおじさんだった頃からハムレットが懐いてなさそうな…だって、ハムレットからは再婚はいいけど、相手があまり好きではない叔父さんだから再婚されるのがいや…みたいな雰囲気が漂っていたので。

…今回、ショックだったのがまあ、植本さんはあまり大きな方ではないってのは最初から念頭に入れてあったのですが…『ハムレットよりオフィーリアの方が体格がいい』気がする。
身長は然程変らず、でも胸とか女性のメリハリがあるせいでしょうが…植本さんより大きく感じる……(――;
おまけにコメディ担当なのは脚本と演出のせいでしょうがないのかもしれないけど…オフィーリアというには普通のお嬢さん過ぎてあまり可愛くない。
顔の造作というより動きがばっさばさと大ざっぱで綺麗ではなく…髪の毛も痛みまくってそっこら中切れ毛だらけ。一般人としてもどうかと思うけど、女優さんなら尚更気をつかうべきなのでは…?
ガートルードは岡さんだったのですが…そちらの方が余程美容にお金も気も使っていたように思えたので余計にオフィーリアよ、可愛くあれ!
まだ、去年のヒロインの方が演技が巧かった気がする。<…って同一人物じゃないよね…?
今まで色々なハムレットを観て、いろいろなオフィーリアを観て、その度に何がしかのことに驚かされますが…今回もまたやられました。

ハムレットはあのオフィーリアのどこに惚れていたのだろうか…。

通常の芝居だったらそこまで掘り下げることも可能でしょうが、あの内容を子供の為にわかりやすく、しかも2時間15分で纏め上げているから…そういう細かな部分が『?』

でも、その他の場面は概ね、原作に忠実でありながら子供のためのものになっていて相変わらずわかりやすく楽しかった。しかし、やはり台詞は去年よりも多めだった気がします。
そして、劇中劇の喩で『大袈裟なのはいかん』ってのは『○ぁいとぉ〜!』『いっ○―つ!』の掛け合いで
『大人しすぎてもいかん』の喩は…『兄ちゃん、何で蛍はすぐ消えるん?』(…だったかな?)…でしたよ!
笑いました。ここが一番印象に残ってます。<似てたし!(笑)
しかもそこで「あ〜やっぱり私が知ってる植本さんだった!」って思った。(―_―;
それほどに、今までのイメージとは別人にしか思えなかったのですよ。

しかし、どの『人』が一番印象的だったかといえば山崎さん…。
人形の使い方、腹話術は去年よりも更にレベルアップ。
そして、亡霊の役が大はまり。
特に動きがどうのというわけでもなく、目立たなきゃいけない時は目立たせるけど、普通にしていれば特に目立っているというわけでもないし、むしろさり気ない。それなのに目が…目が…離れない。
それにしても、どうしてこの人はこんなに面白く可笑しいのか…。
亡霊の役があるから白く塗ってたんですが、それ以外のときもこのカンパニーは人数が少ない為に殆ど皆が出ずっぱりでだから、当然、山崎さんも白いままなので墓堀の出てくるところで『顔色悪くない?』って自分で振って『言っちゃいけないかと思ってた』(BY 植本さん)って言われてたり、結局落ち着いたのが『美白』でした。
可笑しすぎる!
でも、それは『笑われる』ではなく、『笑わせる』なのでこの人の実力はいかばかりか…非常に気になるところです。多分、そんなことを考えてレベルを計ろうなどということ自体が愚問ではあるのだけれど。

そんな来年の演目は既に『尺には尺を』に決まっているようです。
これって…この話って『子供のためのシャイクスピアカンパニー』でやっちゃっていいんでしょうか?
内容的に結構、結婚とそれにまつわる諸問題(///)…なのでお子様向けじゃないような気がするのですが。
楽しみですが…ちゃんと名古屋公演があるのかが心配。(―_―;
ま、今年の公演は3日間だし、この日は全部席が埋まっていたようなので大丈夫だと信じたいものですね。

つくづく…いやな街に住んでるなと思います。しかし、東京にも大阪にも行きやすいというメリットが…(笑)。



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