季節は春ですね〜 春といったら春風! この風がかなりの曲者。 風により木などがゆれ馬が暴れる暴れる。 早く馬がゆったりできる環境になりませんかね〜 今回のテーマ 「勘違いの結果・・・パート2」 今月になってやってきた新人Aさん。 何かと鼻につく言動の多いこの人。 しかし、職場では多少の自己感情は抑えなければうまくいかないもの。 ということで、牧場のみんなで多少のことは我慢しようと話し合いうまくやっていこうと努力をしてみることに。 この新人Aさん、アメリカに修行に行っていたとのことなのでかなり乗れるはず。 ということで、さっそく馬に乗ってもらうことになりました。 普通新人が牧場で馬に乗るとき、うちの牧場では牧場で飼っている乗馬練習をする馬を使ってするのですが、アメリカ帰りのこの方には恐れ多いということで、いきなり競走馬に乗っていただくことに。 牧場夫B君 「あっ Aさん馬に乗るんですか? 足あげましょうか?」 足をあげるというのは、馬に乗る際に一人だと馬の横からジャンプをして飛び乗るのですが、足をあげるとは他の人に補助をしてもらう乗り方です。 新人Aさん 「いや、いいです 一人でのれますから〜」 「あっ そうですか・・・」 と、そっけなく断るAさん そこに立ち尽くすB君。 そんなB君にわき目も触れず馬に乗ろうとするAさん。 しかし、何度ジャンプをしても馬に乗れないAさん。 そんなAさんを冷ややかな目で見つめるB君にあっさりこう言いました・・・ この馬大きいですよね いや・・・ 馬の大きさは世界共通だぞ 江戸時代のころの馬ならいざ知らず、現代の日本の馬なんて海外の種牡馬や繁殖牝馬の導入で海外との馬体の差なんてありません。 この人・・・ あやしいです なにかいやな予感はしますが、とりあえず馬にのってもらうことになりました。 その時、私は自分の馬の調教に向かう途中でした。 私 「おっ 噂のアメリカ帰りが出てきましたよ」 牧場夫C 「あのビックマウスがどこまで本当かね〜」 と、牧場のみんなが固唾を飲んで見守っているなか、Aさん調教スタート 「おっ 調教始まったぞ・・・」 「ん〜〜 自分がいうのもなんなんですが・・・ つらそうですよね そうなんです、Aさんものすごくつらそうに乗っていました。 牧場で最初に乗る馬ですから簡単な馬に乗っているはずなのですが、かなりきつそうです。 「Aさんなんかきつそうですよね〜」 「そうだな〜 しかも馬の反動についていけてないよな〜」 「でも、もしかしたら・・・ アメリカではああ乗るのかも 「たしかに、前々から思っていたけど、アメリカの音楽ってリズム感的にたてノリじゃん」 「あ〜 ラップとかそうですよね」 「アメリカ人とかは多分生まれた時にそのリズムが体の中に刻まれているんだよ」 「はぁ〜 じゃあ日本人は?」 「日本人は横ノリなんだよ 昔のフォークソングとか演歌のようにスローテンポの横ノリなんだよ」 「じゃあ、あのAさんの馬にあっていなそうなテンポもアメリカのリズムなんですか?」 「そうだよ そうなんだよ あの一見見た感じバラバラのリズムもアメリカ流なんだよ」 「ほぅ ならばあの一見バラバラの乗り方の説明がつきますね」 「そうさ あれこそが・・・ アメリカンビートなのさ 「さすがAさん アメリカ帰り と、牧場一同がAさんの実力をかってに想像していました。 牧場の一同がAさんの実力を量りかねているうちに、乗馬練習をしている馬で実力を見てみようということになりました。 パート3に続く
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