山の家で過ごす楽しい連休だというのに、病が抜けぬまま終わる。
*
色々と自分の健康を甘く見ていたら、乳腺炎になっていた。 炎症とは、身体の湧き上がる怨念である。怒りの炎である。
お前のような健康管理のできない者はこうだとばかりに、 40度の熱が身体の中で火を噴いている。
横になって2日間水だけで過ごし、怒りを静める。 燃やすものが何もなくなって、ようやく鎮火する。
よく二日で平熱に下がったと医師は驚いたが、 焦土と化した身体を復興させるのは容易ではない。
今度はウィルスが口の周りに跋扈し始める。 身体という資源を巡って、体内に共生している者たちが、 今がオーナーチェンジの時とばかりに表に出てくるのである。
面白いものだと思いながら観察する。 頭がおかしいと思われるかもしれないが、もし自分が死にかけたり死んだりしたら、他の生物がちゃんと後を使ってくれるという見通しは、悪くない。
その反対に、自分の肉体が、極めて難燃性で、埋めたら有害物質を溶出して土壌汚染源となり、PCBみたいに異様に安定し処理に困るような物質だったとしたら、それこそ死んでも死にきれぬ。
馬鹿話はさておき、もう少し身体と上手につきあわねばならない。 死ぬにはまだちょっと早い。
2006年05月11日(木) 家が鳴る 2005年05月11日(水) 2004年05月11日(火) もう春ではない日
|