浅間日記

2011年04月10日(日) 東日本大震災 熱心に復興を語る人達

「大震災から一ヶ月どうなる日本経済」と題した日曜討論。



10年だけ東北を支援してやるが後は自力でやれ、という発言。
まるで患者が入院した日に退院期日を宣告するようなものだと思って聞く。

米国ではスリーマイルで今も原発が稼動している。極端な原発反対でなく大人の対応を、という発言。
米国では件の事故以降、新たな原発を建設していないという事実が欠落している。
原発に対する市民の不信感、拒絶反応を、完全に甘く見ている。

こんな時だからこそ改革改造を止めてはいけない、TPPを推進するべきだ、という発言。
震災で国という建物が壊れてもただ決められたとおりに動き続ける、機械仕掛けの人形のようである。



うんざりしながらもラジオに耳を傾けたのは、内橋克人氏の発言が唯一の救いだったからである。

あんな面子の中でよく、正しいことを正しいと、間違っていることを間違っていると、視聴者に伝わるように発言されたと敬意を表する。



今回の震災と原発事故によって甚大な被害があり、そのうちのいくつかの事象は、もう経済や環境に取り返しのつかない結果をもたらしている。
内橋さんは、まずそのことを再確認した。誰も反論できない。

次に、被災地の復興は、阪神淡路大震災の経験を踏まえて、
まず被災者の人心の復興に一番に取り組まねばならない、とする。
災害弱者を後回しにしないこと、大手ゼネコンが儲かるだけの方法でインフラ整備をするなと釘をさした。

さらに、危険は去っていない、と警告する。
福島第一原子力発電所はもちろんのこと、地震に関しても東京湾北部の直下型地震、東海、南海地震の時期が早まったという見方が強まっている。
原発を継続するために詭弁を弄している場合ではない。



政治家や御用学者は、震災や原発事故を、自前の政策や持論展開の口実として利用しようとしている。

でも私達は、この「プレートの歪みの解放」によって現れた割れ目から、
国家や政治が「存在しないこと」としてきた色々な欺瞞や情報誘導のやり方を、もうわかってしまった。
日本に起きた重要なことはNew York Timesを読まなければわからないということも、実感した。

そうだから、放射能と同じぐらい、封じ込めに躍起になっている。

2007年04月10日(火) 
2006年04月10日(月) TGF-βとの嫌な出会い
2005年04月10日(日) 団塊の国
2004年04月10日(土) 


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