後付けになったが、書いておかねばなるまい。
大瀧詠一さんの一周忌、である。
この日を迎えることがつらかった。
「一年前のこの日にはまだ存命だった」という 詭弁のような慰めにすがることができなくなってしまうからだ。
多くの大瀧ファンがそうであったように、 この一年は、彼の軌跡を追っていた。
熱病にかかったみたいに四六時中、大瀧さんの残した音楽を聴いていた。
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若かりし頃、きっちりと名曲を残し、 後年、「あと100年はもつ音質」になるよう 自分の作品にきっちりとリマスタリングを施していき、
最後のアルバムについてその仕事を完成させた直後、 お連れあいに「ママありがとう」の言葉を残し、 あっという間に天に召されていった。
なんと爽やかな旅立ちであることか。 青空に残されたのは、ただ悲しみだけである。
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この12月に発表されたベストアルバムの目玉は、 未発表の、ご本人による「夢で逢えたら」。
これまで多くのアーティストに歌われてきた名曲であるけれど、 大瀧さんののびやかな歌声によって、それらはすっかり上書きされてしまった。
夢でもし逢えたら 素敵なことね あなたに逢えるまで 眠り続けたい
改めて、ご冥福を祈る。
2006年12月30日(土) 返事を頂戴する 返事を差し上げる 2005年12月30日(金) ニュース 2004年12月30日(木) 年の終りに日記考
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