「硝子の月」
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2009年01月31日(土) <夕刻> 瀬生曲

「さて」
 老王との会話を終え、彼女の視線はアンジュに向けられる。
「アンジュ、『第一王国』建国祭のそなたとのお喋りはわらわの楽しみじゃが、今年はそうとばかりも言ってはおれぬようじゃの」
「おそれいります」
 一国の名代としてこの場に立つ少女は優雅に一礼し、伴った人々を示すようにすっとさがった。


紗月 護 |MAILHomePage

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