白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2003年04月25日(金) 顔の話

2年前から入退院を繰り返している愚弟は病院の常連さんだ。
看護婦さんや、ヘルパーさんからも顔を覚えてもらっているらしく
入院の荷物をもって病院へ行くと「あっ。お久しぶり」などと声を掛けられる。
こういうお馴染みってのは、いただけないが
親しく声を掛けてくれるというのは、とても嬉しい。

愚弟が常連ということは、乙女な母も私も常連というこである。
愚弟ほどではないが、せっせと通いつめているし。
そんな訳で、私も看護婦さんだのヘルパーさんの顔は随分覚えた。
長い付き合いでなくても印象に残る人もいれば
しょっちゅう会っているのに、ほとんど印象に残らない人もいる。

愚弟がお世話になっている病棟の看護婦さんに、とても印象的な人がいる。
明るくて、手際が良くて、色白の女性で、際立った美人ではないのだが
清潔そうな感じが愛らしくて「こういう妹がいたらいいなぁ」と思うようなタイプ。
個人的に話をしたことはないのだが、私は隠れファンを自称している。
半年ぶりに再会した彼女は、主任さんに昇進していた。
仕事の出来そうな人だったから、なるほど納得といった感じ。

彼女は半年前と変わらない、てきぱきした仕事っぷりで
明るい話かたも、ちっとも変わっていないのだが
半年前と同一人物とは思えないくらい不細工になっていて驚いた。
髪の色が変わったとか、化粧が変わったとか……ってことでもないのに。
半年で顔の造作が変わるなんてことはありえない。
たぶん表情とか、心境などが顔に出ているのだろうと思う。
たった半年で、あんなに顔が変わってしまうなんてなぁ……
なにか辛いことでもあったのだろうか?
それとも主任さんになって仕事のストレスが急増したのだろうか?
理由はどうあれ、痛ましいことだ。

そして、ふと自分のことを思った。
私も不細工になっているんじゃないだろうかと。
自分では気付かないうちに、醜い顔になってやしないだろうかと。
できることなら「可愛い女」「綺麗な女」でいたいと思う。
「ぢっと手を見る」よりも、しっかり鏡を見た方がいいかも知れないなぁ。

病院で、ふと思ったことを書いてみたところで
今日の日記は、これにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2002年04月25日(木) 1人でいることのサミシサ。一緒にいることの煩わしさ。

白蓮 |MAILHP