職業。 - 2006年05月09日(火) 看護師という職業に就いているという話をすると、 時折、「偉いわね」とか「凄いわね」とか、 そんな言葉が返ってくることがある。 だけど、自分にとって、看護師という職業は凄くも偉くも何ともなくて。 何かしてあげようという自愛に満ちた感覚というよりも、 自分が何か人と関わることがしたかったのが本音なので、 そんなときに、どうやって応えればいいか戸惑うことが多かった。 本来、職業に優劣はなくて。 どんな職業であっても、とても必要なものだと想うんです。 公務員だろうが、自営業だろうが、ニーズがあるから存在するんであって、 必要のない職業なんて実は何一つないような気がします。 自分だって、なりたいものは本当はたくさんあって。 作家や、声楽家や、映画評論家や、デザイナーや、 そういう芸術に関わる仕事にだって憧れたし。 料理研究家や、グルメ評論家、 インテリアコーディネーターなんかもやってみたいと想った。 だけどそういうのは、多分本当に才能のある人というのがいて。 何かどうしてもやりたいと願う強い意志が必要だと想うから。 趣味の延長線上で自分が少しかじる程度でやろうと想うのはとても失礼な気がして。 どうしてもやりたいなら、自分は趣味でやろうと、そう想った。 そうやって考えて、 じゃあ、自分が勉強をしてまで生涯貫いていきたいものって何だうと考えた時に、 医療という選択肢しか、自分には浮かばなかった。 医療系の職業は、どうしても資格が必要なものだから。 自分が努力したってどうにかなるものでもないし、 趣味で何とかできるものでもないから。 なら、資格を取ろうっていう、本当に単純な考えだった。 そんな中で、医者や薬剤師には治せない病気があるし。 PTやOTは医者が処方しなければ動けないし。 でも、看護師には、できないケアはないのだと知ったから、選んだのであって。 偉くも何ともないのだと、そう、小さく胸の奥の方で想っていたりする。 世の中全て、自分の心の持ちようで何とでもなるような気がしているから。 職業による優劣なんかを気にするのではなくて、 自分が選んだ路を、堂々と胸を張って歩けばいいんだと想うし。 他の人と比べるんじゃなくて、自分はこう在りたいと、 そういう理想を掲げながらいけば良いんだと想う。 何だかんだ言いながら、 最終的にその路に進もうと決めたのは、自分なんだから。 ...
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