夜に。 - 2006年08月22日(火) 夜中に、ほんの15分ほど背中を擦っていたら、 ふ、と彼女が余命のことを口にして。 何の構えも、予防線も張っていなかった自分には、 ダイレクトに感情を刺激した。 独り言のように呟く声は震えていて。 こちらに背中を向けたまま目頭を押さえる姿は、 痛みよりも悔しさを纏っていた。 死ぬのは恐くないけど、2週間じゃなにもできないわね、 と言って苦笑しながら、肩が震えていた。 そんな彼女の話を聞きながら、 自分は、黙ってベッドサイドで彼女の背中を擦りながら、 泣かないように気を引き締めて頷くくらいしかでしなかった。 ...
|
|