Diary
沙希



 31歳になりました。

うん、オトナ。数字の並びだけ見れば間違いなく。

でも全然実感ないよね。
ただ一つ。最近やっと気づいたのは、10代から20代前半の自分て
やはり少しおかしかったんじゃないかと。
いや、きっとそう思うことが、オトナになったってことなのだ。
あたしオトナになったんだ。

幸せ?いや、保留。
幸せにしたい人はいるんだけど、それが正しい方向性を持っているのかを
日々悩んでいるわけだ。
あぁ、決して正しくなんてなくいいのだけれど。
あたたかければそれでいい。



あつくもつめたくもない
そんなとこにたって
ちょうどななめ上から
こっそりと覗き見る

あぁこの手が
あぁこの声が 言葉が
大きく左右するものでなければいいと願う

でも軽いと困るんだ
吹いて飛ぶようなものじゃないといい
でも重いと困るんだ
ずっしりと居座ってのしかかるようなものじゃないといい

どこにでも行けるそんな靴をあげたい
転んだ時に見上げ空を青空にしてあげたい
雨音に美しいメロディーをのせたい

おまじないみたいな想いを包み隠して
ほどけた手を見送る



さらに研ぎ澄まされたのか
はたまた対象が残念すぎるからか
敏感に察知しすぎてしまう
このセンサーを捨てたい
暴いた嘘の数だけ
なくしていくものは何か

いや、もう何も求めてはいないので
それはそれはそれで




2015年10月24日(土)
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