(食事中の人は読まないでください・・・)
巨大ゴキブリが我が家にやってきた。
時は夕飯時、3人で楽しく食卓を囲んでいたら夫が突然「うわ!大きなクワガタムシが入ってきた!」と、妙に不自然に詳細を述べた奇声を発した。
振り返ると、ふわりふわりと天井付近で飛び回る縦長のこげ茶色の大きな影。たとえクワガタムシでもそのデカさに私とれおはおののき、別室へ非難。
程なく壁にて静止する縦長の影。夫が見るに・・「うわ!これゴキブリだ!!」
私の実家は一軒家で周りにわりと緑も水も豊富だったせいか、夏場はゴキブリが群発した。しかも、いずれも超巨大。慣れるかといえば私は全く慣れず、ゴキブリが出ると近所中に響き渡る大声で助けを呼び、父か母か姉に退治してもらっていた。特に父はそのゴキブリ退治の手際の良さといったら秀逸で、一瞬もひるむことなく殺虫剤をしかも無駄なく少量拭きかけ、まだ動いているヤツを数枚のティッシュペーパーでギュッと握りつぶし、何事もなかったように去っていく。超クール。もう、その瞬間だけは「父の子で良かった・・」と心の底から思ったものだった。
で、今日の我が家のゴキブリ。そんな巨大ゴキブリはわりと見慣れている(退治慣れてないけど)私が見ても超巨大。あまりにもでかすぎてゴキブリには見えない。
私とれおは別室に逃げたので、必然的に退治役は夫に。
新聞紙を硬く丸めてバッドを作る。素振りも万端にゴキブリに近づく勇敢な夫の背中をれおと応援しつつ見守る。
「ひゃあ〜キショイキショイ!!」
・・・突然飛び始めたゴキにビビッた夫が別室へ逃げ入ってくる・・・。
ちょっとさ、息子が見てるんだし、あんまり女々しい声はどうかと・・・。
殺虫剤を片手に再度ゴキに近づく。これより私達は空気が悪くなるので完全非難。
申し訳なくも笑ってしまうくらいな雄叫び、いや、雌叫び(という言葉はなかろうが)が聞こえる。そして終始殺虫剤をまくプシューっという音。 程なく「洗剤洗剤!!」という指令。断末魔のゴキに洗剤でとどめをさそうという考えらしい。
結局、部屋に戻ってみたらあちこちが殺虫剤でテカテカ光り、ゴキには驚くほどの洗剤がかけられていた。滑るし汚いし掃除が大変だこりゃ・・。
夫よ、お疲れさま。巨ゴキ退治という重要なミッションをこなしてくれありがとう。
しかし、ゴキ退治において達人の元で育った私の目には、まだまだなのだ。我が父に追いつくには修行が必要。精進してくれたまえ。
といっても私は相変わらず逃げ回る一方、退治する気は毛頭ないので文句はいえるはずもないのだけれどね。
|