これから。〜卵巣腫瘍闘病記〜
chobi



 手術前日

金曜に入院してもう二日病院で過ごした。
土日の病室は外泊者が多く、ひっそりとしている。
実は私も外泊許可が出ていたのだけど、手術前の体でなにかあったら怖いので病院に留まることにしていた。
家に帰って何かするという気持ちの余裕もなかった。
(往復のタクシー代ももったいないかなぁというのもあったけど。)

今日の予定は

・アレルギーテスト
・剃毛
・浣腸
・眠剤を飲む

・・・となっている。

アレルギーテストは皮膚科に罹っていた時体験済みだったので特に何ともなかった。
腕に傷をつけて薬剤をその上にたらして反応を見る。
皮膚科の時はハウスダストやなにやら8種類ほどの反応を見たが、今日のは抗生物質を三種類やっただけだった。
いずれも合格でひと安心する。
剃毛は電気バリカンでがりがりっとやっただけで、そんなにつるつるにする訳ではなくてちょっと意外だった。
でも、一番ちくちくする長さが残っていて居心地の悪い思いがする。

そして一番の気がかり、浣腸をすることになった。
剃毛をやった処置室で引き続きやることになり、診察台の上でそれは行われた。
「100くらい数えるまで我慢してくださいね〜」
看護師に送り出されてトイレへ駆け込む。
最初は普通に数えていたけど、40くらいから怪しくなってきて数える速度がはやくなる。
なんとかごまかして100までかぞえ、は〜っとため息をつきながら便座に座る。
何とも言えない感じ・・・。
お産の時に経験しているんだけど、もう忘れてしまっていた。
あんまり何度もやりたいものではないなぁと思う。

夕食が終わると、夜9時以降は禁食になる。水も飲めない。
同室の患者さんが外泊から戻ってきて、少し話を聞いたりした。
でも、みんな子宮筋腫の手術をして、明日退院するという状態の人もいる。
なんだか疎外感を感じてしまった。

でも、ここまできたら「まな板の上の鯉」である。
とにかく、手術を終わらせなくては・・・。
そうはいってもいろいろな思いが頭の中を渦巻いていて、変にテンションが上がっているのが自分でもわかった。

そして、眠剤を夜9時に飲む。
手術前に眠れないと体力が心配なので処方されるのだ。
こういう薬は初めてなので、ちょっと飲みこむ時にどきどきした。
明日のことを考えている内、いつのまにか意識が遠のいていって。
そのまま眠りについたのだった。







2002年07月21日(日)
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