ノゾミ・ホール |
コプーちゃん全国デビューの巻。 ---
近頃流行りの、福岡は博多への出張。 会議開始の時間を遅く設定されたのだが、飛行機を使うと2時間前に着いてしまうので、ここだけの秘密だが、飛行機を使うと申請しつつ、8時間耐久レース(=電車乗りっ放し8時間)に挑んだ私であった。
以前日帰り出張した時、往復で16時間電車に乗った時は最悪だった。 行きの電車で寝すぎてしまい、帰りの電車で寝ることが出来ない。 やたら遠い岡山。もっと遠いよ、新神戸。名古屋で乗り換え、そこから更に3時間。もう修行の世界である。
さて。
名古屋。 走り出さないのぞみ。 「不具合が発生。お待ちください」のアナウンス。 携帯を持ちながら右往左往する人が徐々に増える。 「発車の見通し無いらしいよ」へえ、ほう、ふうん。 我関せず。流石に30分立ち往生は無いだろう。寝た。
博多。 寝た。ホント寝た。終点で良かった。アホみたいに寝まくった。 タバコ止めた最大の効能がこれ。やたら眠りが深くなった。あと、また、太った。
まあ、いい。
うーん、と一発背伸びして、故郷とは打って変わって暖かい博多のホームに降り立つ俺。ん?
なんだ?あのテレビカメラは?
わけもわからず歩き出す私。そのうちの一人が近づいて聞いてきた。
「どこから乗りましたか?」
名古屋だ、と答えると興味なさげにどこかへ消えた。なんなんだ? なんか事件でもあったのかな?下り階段を下りようとしたら別のリポーターにつかまる。「どこから乗りましたか?」
うざってーな、と思いつつ、名古屋だと答える。 あのな、俺様は俺はこれから客の都合で小倉に戻らなきゃいけねえんだよ。 っつーか、博多着いてから連絡よこすな。馬鹿野郎。
・・・とぶつけどころの無い怒りをおぼえつつ、微笑みをたやさない私。 往年の竹中直人を思い出すよね。
とりあえず、名古屋からと行っておけば開放されるであろうと思ったのだが。
「今回このようなことがあったわけですが、いかがですか?」
・・・・なにが?
自慢じゃないが名古屋−博多間起きていた記憶が無い私にはサッパリである。
「のぞみの先端に穴が開いていたんですよ」
・・・・穴???
「そういう電車に延々乗っていたわけですが、いかがですか」 いかがも何も記憶がありません。
「別に。無事に着いたから良いです。」 実に俺らしい答えで切り返す。
「でも、JRはそういう危険かもしれない電車をずうっと運行したわけですよね。それについてどう思います?」
食い下がるリポーター。ホントどうでもいいんだけど。っていうか、さっきどこかへ消えた奴らまで集合。
カメラに囲まれる私。 うざってえ。 特にカメラ。 なんなんだ。 離れろ。 馬鹿。
これは、それなりのコメントを出すべきだな。コプー小劇場開始である。
「ああ、そういえば、名古屋で不具合が出たとかでしばらく止まってましたし、途中、人身事故がどうだとかアナウンスがありました。なんか変だなとは思いましたね。」
そういうアナウンスは流れてた気がする。 意識の遥か遠くでね。
「振動などはありませんでしたか?」
「そういえば、いつもよりなんか振動が激しかったですね。」
寝てただろ。俺。
「そういうJRの対応についてどう思いますか?」
さて、きちんと拾ってね、皆さん。
「やっぱり安全という面から言うと、どうかと思いますよね。とりあえず無事には着きましたけど、何があるかわからないじゃないですか。やっぱり、吸収できない不具合を抱えているなら、代替の車両を用意するとかして欲しいですよね。それが誠意だと思うし、そのまま走るのはどうかと思いますよね。」 言ってる俺にそもそも誠意なし。
餌まき終了。飢えた魚撤収。さて、小倉行くかー。
次回に続く。 多分、続く。
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2004年02月19日(木)
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