'ゃッぱ・頭、変っすか。
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2006年01月10日(火) |
警告 (Black Notice) |
警告 (Black Notice) パトリシア コーンウェル (著), Patricia Daniels Cornwell (原著), 相原 真理子 (翻訳)
レビュー 人気の検死官シリーズ、パトリシア・コーンウェルのスカーペッタ・シリーズ第10作『Black Notice(邦訳:警告)』は、凄惨なシーンも忘れず書き込まれた、興奮度満点の読み物である。…バージニア州リッチモンドに本格的な冬が訪れた。検屍局長ケイ・スカーペッタの住む世界には陰鬱とした空気が満ちている。警察官で最愛の姪ルーシーは、マイアミで危険な極秘捜査に参加している。ケイおばさんはルーシーのことが心配でたまらない。新任の本部長補佐ダイアン・ブレイは、ケイの部局を強権的に管轄下にしようと考えている。一方、オフィスの奥では、何者かがEメールシステムを操作して、ケイの個人情報を盗み出し、彼女を中傷するメールを流そうとしている。スカーペッタは精神的に疲労しきって、発狂することを恐れる。…それとも何者かが、故意にこの悲しみの種をまき散らしているのだろうか…? こういった個人的な問題にもかかわらず、スカーペッタは相変わらず検死局の女神である。彼女はコンテナ船の中で発見された腐乱死体を調査するため、現地へと飛ぶよう指示される。「目はカエルのように張り出し、頭皮とあごひげは、その黒ずんだ外皮といっしょにはがれかかっている」。ケイはその男の服に、動物の毛にも似た奇妙な頭髪が付着しているのに気づく。この頭髪は、その数日後に殺された店の従業員の死体にも付着していた。こうした奇妙な殺人は、バージニアをはるかに越えて広がっていく…リッチモンドの殺人犯はフランスでも惨殺を繰り返したのだ。ケイとピート・マリーノ警部はパリへ飛ぶ。しかしパリの遺体保管所から最高機密の情報をかき集めながらも、自分たちが犠牲者にならないよう万全を期する必要があった。 出版社/著者からの内容紹介 連続殺人の謎を追ってパリへ飛んだスカーペッタ!
リッチモンド港で降ろされたばかりのコンテナから、男の腐乱死体が発見された。遺体に付着していた奇妙なうすい金色の毛。そばの箱には、蛍光インクで「よい旅を、狼男」とフランス語で記されていた。インターポールに問い合わせが必要な密航者の事件だった。検屍官シリーズ最高作の呼び声高い、待望の第10弾!
* マスマーケットのレビューから転載
この背筋の凍るような大著は、これまでのスカーペッタ物語9作をひとまとめにしたようなものである。身の毛のよだつ、それでいて惹きつけられる検死場面。ひねりの多い展開。これまでよりは少し繊細な感じがするが、それでも検屍官スカーペッタはやはり、読者を魅了する。 パリの街への誘い、リヨンのインターポール本部 そしてセーヌの調べのなかのサン・ルイ島のミステリアスな描写 本作(ケイ・スカーペッター検屍官シリーズ)も読み進んで、とうとう・第10作目を読み進んできたものです、 そして シリアスな殺人犯行現場や検屍局のモルグでの情景は、シリーズ初期のCIAの捜査活動から、麻薬・銃器専門部活動へと、最愛の姪「ルーシーの成長と愛癖」の織りなすハードボイルド・活劇に展回し、のとうとう本作は 「狼男を登場させるに至りました」 スリラー・フィクションの如きに展開する物語・身の毛のよだつ猟奇殺人、なんとも漫画チックないろいろ要素を詰めこんだ読むものを飽きさせないことを意図しているのであろう流れるストーリー、主人公・ケイの女性としての感情の推移や男を求める情勘描写も、今作も読者の睡眠時間を奪うに値する作品だ。
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