夏は夜、月の頃はさらなり 肌が月光にあらわれて 艶かしく光っています あなた あなた、と呼んでもいいのでしょうか、 あなた、 その、触れるまでもなく熱のこもる肌を 触れていてもいいのでしょうか あなた。 山の向こうでは 私の知らぬ風が吹いて 月の影をなめていきます あなた たとえばあなたのその丘の果ては 私に触れられるのを待っているのでしょうか 夏の日の持つ汗の匂い あなたのその 隠された場所の