便蛇民の裏庭
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実家の猫20歳がなくなった。
珍しく弟からメールが来てそれを知らされた。
仕事から帰って頭を撫でてあげてからシャワーを浴びて シャワーから出たときにはもう死んでいたそうだ。
その三毛のきれいな子猫は まだ目も開かぬ状態でダンボールに入れられ 河川敷に捨てられていた。
中学1年生だったぼくは朝それを見かけ 帰り道にまだいるのを見たとき 迷わず拾って帰った。
母はすぐにもとの場所に捨ててくるようにいった。
数日後 母はその猫を拾ってきた。
自分で捨てさせておきながら 自分で拾ってくるという。
その猫は『忍』と名づけられ いろんな雑誌に写真を送り そのつど掲載されてきた。
うんと年老いた姿でも 来客があるとすっと背筋を伸ばし 幼いころのままの顔で出迎える 愛想のいい猫だった。
彼女がぼくに残してくれたものは大きい。 本当に感謝している。
忍ちゃん 今まで本当にありがとう。
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