青い扉の向こうにはかなしみ病のひとが在ります。毎日毎日 涙が出る。もう、お部屋は水浸し。このままでは彼女は涙に溺れてしまうから僕はここまでやってきました。つまさきをぎゅっと折り、舌の奥がちくちくするのでぎゅっと目を閉じて、あちらに何かを言われる前にこちらは一刻も早く、本当のことを、言わなければいけないのです。トントントン「なにかごよう?」襟を正し、髪をなでてすこし大きくなった心持ちでいざ!「はじめまして。こんにちは。僕はもうひとりのあなたです。」