平田オリザの青年団が来スロした。 日本では舞台演劇にはさっぱり縁がなかったコージ苑だが、 劇場側からチケットをいただいたこともあり、 同僚と一緒に出かけてきた。
演目はラシーヌの「フェードル」。 以前なんとなーく読んだ記憶があったので、 幸い「さっぱり分からない」というようなことは無かった。 全部書くと長くなるので、前半部分だけを。
舞台はアテネ。 王様は出かけたっきり戻らない。 女王フェードルは、息子(母親は違う女性)に恋している。 王が死んだ、といううわさが流れると、 もうだめだと、抑えられずに告白してしまう。
ここで見ているこちらは 「あーあ、言っちゃったよ」と思うのだ。 そこには政治的な駆け引きも、無きにしもあらず。 しかしそれは彼女にとっては「言い訳」なのではないかと。 分かってはいるけれど、ずるずるいっちゃった彼女。
で、結局王様は生きていて、 彼女は破滅に追い込まれるわけだが、 コージ苑の個人的な感想では、 悲劇の大半は「秘書がやりました」。 ただ、フェードルが心の底で、 それを体のいい言い訳にしてしまったのかどうかは、 解釈の分かれるところだと思う。
この演劇、6月に埼玉で上演されるらしいので、 舞台演劇に興味のある方は是非どうぞ。 セリフ劇で、派手な動きはありませんが、 自分は結構楽しめました。
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