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■ 出過ぎず引き過ぎず諦めず過剰な期待と妄想はせず 後編
洋服は、前回は夏だったから直接比較はできないけどレベルはそれなりにあがってるみたい。あとは、ピアスしてるし、髪の毛がまっすぐになってるし、香水のにおいもするようになってる。多少顔が痩せた感じもある。以前茶色だった髪の毛が黒くなっているのは就活の関係だろう。
ただ単に自己改革をしようと思って努力しているのか、男ができた、もしくは誰か気になるのがいるかは定かではないし、聞く勇気もない。ともかく、一緒に歩く子がレベルアップしているのはうれしいものだ。果たして、自分はそれに見合っているかは定かではないが・・・一応、洋服はコートもジャケも値段は5桁のある程度しっかりした作りのものは着てきているし、顔や手をはじめとする目につくところの身なりは一応ちゃんとしてきた。髪の毛は切ったばかりであんまりまとまってないが、ショートボブに近かった数日前と比べたら多分ましだろう。
問題は会話である。「自分が話すよりも聞き役になれ」というのは鉄則なのだが、あまりお互いに口数が多いわけでもないし、約2年半前に初めて会ってから今回が初回をあわせても会うのは3度目、普通のプライベート(?)ではまだ2回目なのである。お互いのパーソナリティは、学部学科や旅行趣味以外はよくわかってない。ともかく、うざくない程度(つもり)に学校生活や旅などの会話を振って、向こうを会話の中心にしてそこから返していくのが無難だろう、と素人は思った。一応、1年半会ってないのでその辺の話題は豊富だ。
結局、定番といえば定番の動物園に行くことになる。向こうもここへは子どもの頃以来行ってないと言うし、他にめぼしいところはあまりないのだ。バスに乗り、適当に街の話や弟の住居選定の話、お互いの4月からの話をしつつ、バスを降りて動物園へ。向こうはとりあえず臨時の仕事やバイトをしつつ、来年度での就職を目指すそうだ。ちなみに教師志望。
動物園というところは、定番ではあるのだが、微妙にやりづらさもある。あまり親密ではなくても動物大好き同士や獣医学部同士なら問題ないのだが、どうしても動物を見るだけなので2人の視点がずれている場合どうしようもなく気まずくなる。少なくとも、ある程度慣れたカップル向けのようなところがするのだけども。
あまりここの中身を書いても仕方ないが、結論的には無難なところでまとまる。幸い視点はずれなかったので動物に対してつっこんだら笑いもあったし、他の会話もそれなりに弾んだ。沈黙は避けたいが、自分が色々ひけらかすことも避けたいので、自分から話し始めても話の主導権を相手に渡すことをとりあえず考えながら話した。冬の、雪が残る中という特殊環境も手伝った。最大の失敗はトイレに行ったことか…
街中に戻ってきて、とりあえず喫茶店に入りお茶することにする。入る店を巡って多少自分の田舎者ぶりや小市民ぶりを露呈してしまったのは失敗だったと思うが、相手も特に上流階級ではないので致命的ではないと思いたい。
それよりも、喫茶店での所作が失敗だったか。エンターテイナーではないので矢継ぎ早におもしろいことが話せるわけではない。どうしても数十秒の沈黙が避けられない場合がある。そのときに、相手の視線が色々散る。話していても視線が定まってない感じがある。まぁ、恋人同士ではないのでじっと見つめ合う方が不自然だとは思うが、やっぱり気になる。自分は失礼にならないよう、その間も視線は散らさず凝視せずで一応相手の頭から肩付近のどこかを見ていたのだが。
そういや、最初に会ったときも、1年半前もほとんどお互い目を見てなかったなぁと思う。自分も、今でも人の目を見て話すのは苦手だし、相手もそんな感じがある。2人の立場も立場だし、確かに困るには困るのだ。でも、それではいかんと、自分が話すときと相手が話すときに極力アイコンタクトを取るようにしていたら、会話するときは一応視線のばらけは気にならなくなった。多分1年半前ならおろおろしたままだっただろうな。それなりに、自分の時間を潰しても経験積んだのは無駄ではなかったようだ。
そんなこんなで酒の話になり、流れで夜飲むことに決定。金がないのでど一杯くらいでやめようかな。。とか言っていたがそれくらいはおごると言ったらすごくうれしそうな顔をしていたのが印象的だった。自分だけ飲むのは非常に張り合いがないしつまらない。これは相手が誰であろうと同じことである。向こうはバイトがあるというのでいったん散会して21時に集合とする。このとき17時半。1時間半喫茶店で粘るのに成功。まぁ、誰かは喫茶店で2時間持たない男とはどうたらこうたらという本を出していた気がするが、気にしないことにする。既に会ってからは4時間経っているのだ。これから3時間半で宿探しをしなければ。
今回、敢えて自分は宿を取ってこなかった。YHで知り合った者同士なのでてっきり相手はYHでも取っているものと思っていたらしいが、門限が驚異的に早いので夜飲んだりには対応できない。さらに、今の自分には見知らぬ誰かと同じ部屋で戯れるほどの気力はない。さて、何も調べてこなかったが駅の近くでビジホを探そう。
何軒かちいさいビジホはあったけど、フロントでの会話を極力抑えたいのでネット予約ができるところを考えた。幸い京ぽんがこちらにはある。ってわけで、駅の近くでビジホといったら東横インくらいしか思い浮かばず。早速ネットで検索かけたところ、難航したけど予約成功。メールが送られてきて、あとは宿へ行くだけだ。そこは駅から5分くらいのところにあり、すぐにわかった。予約してから20分くらいで行ったためフロントは多少とまどっていたが無事チェックイン。18時半。その後はお茶飲んでテレビ見て過ごし、20時45分頃駅へ。無事21時頃改札口を出る相手と合流。
自分は飲み屋はわからないからここは相手任せ。話を聞く限りは結構街の飲み屋で飲んでいるようだ。一応飲み放題で飲もうと言うことになっていたのでそのような店に入る。「絶対知り合いがいそうだ」とか言いつつ、別に躊躇はなかった。自分が仮に地元で逆の立場になったらどうなんだろうな。さて、奥まったところに案内されて注文。お互い夕食がまだのため結構注文していたが大して問題はない。乾杯もせずにいきなり飲み始められたのでちょっと面食らったが、これはどうとらえるべきなのか?よく考えると、変な気負いをせずに済む相手だし、悪く考えると、どうでもいいような相手である。まぁ、そんなのも飲んでいるうちに忘れるだろう。
酒の力も手伝ってか、そこまでマシンガントークではなかったものの、会話の間とか視線がどうとかは全く気にならず。多少は雄弁ではあったと思うけども。気にしたのは、会話の内容や言葉の選び方である。いくら酒の席とはいえ普段一緒に飲んでいる学校連中と同じようではいけない。少なくとも、素面の時よりは会話は進んだし、会話の節々に今までは見たことのないくだけた感じの相手を見ることができた。相手はカクテル4〜5杯だったような気がするが、自分はビール1杯、日本酒2合、カクテル3杯ほど飲んだ。そんなんで2時間ほど飲み食いをして勘定。最大1万円くらいは覚悟していたが4850円で済む。飲み放題だったのもあるし、どうやら食べ物が半額の日だったようで全くいい気分。
そのあとは電車で帰る相手に付き添って駅まで行き、終電で帰るのを改札口で見送る。駅の入口ではいかんというのをこの1年半で学んだ。自己採点はよかったわけではないが大きな失敗はなかったので次回もありだと思う。タイトルにあるような目標はそれなりに達成できたか。
普段はそのまま寝るのだが、やたら気分がよかったのか体調がよかったのか飲み足りなさを感じ、コンビニに寄ってカクテルっぽいのを2本買って宿に戻る。テレビ見ながらそれらを飲んで(アルコール5%くらいで2つ合わせて600mlくらいだったか)、相手が帰ったあたりの時間にメール入れておく。無事帰ったみたいだ。「また予定が合ったら遊びましょう」と定番のせりふ付きで。これが社交辞令か否かは次回現地に行く場合のお知らせに対する返答による。最終的な採点はそのときだ。
そのあと目をつぶって寝ようとしたのだが、最後の部屋で飲んだものがいけなかったらしく気持ち悪くなって多少逆流したのは内緒ということで。
翌日は、まぁあまり語ることはないか。帰りが猛烈に眠くなったのと、S氏と2人でちょっとだけお茶したくらい。ここでS氏と確認したのだが、女性と2人での会話は非常に難しい。男同士ならどっちが聞き役だのしゃべり役だの気にかける必要も、喫茶店でどっちがどっちに座るなんていうのもないし、会話は最悪下ネタさえ持ち出してしまえば何とかなるが、女性相手ではそうはいかない。だいたいS氏とは高校時代に初めて出会った人間では唯一といっていいかもしれない現在まで会う人物だし、他の男とどれだけしゃべっても女性との会話の練習にはほとんどならないなぁと実感。これは2人の共通認識だった。F氏に知れるまずいので、昨日女性と2人で飲んだのは言わなかったが。
っていうか、バイト先で同年代の女性とはかなり会話しているのだが、だいたいみんな彼氏持ちだったり、いなくてもプライベートな付き合いはないので、全く意識する必要はない。あまりバイト先での会話もプライベートな付き合いの会話の練習にはならないみたいだ。人はそれぞれ違うものだし、これから徐々に理解していくしかない。どうなるかはまだわからない。
2005年02月16日(水)
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