2002年02月16日(土) |
ベートーベン スプリング/クロイチェル(ヴァイオリン ジノ・フランチェスカッティ SRCR1634) |
風に空に、春の気配を感じるようになるこの季節になると聴きたくなる曲が「スプリング」。 ベートーベンが作曲した10曲のヴァイオリン・ソナタのうち5番目の曲です。 愛称にふさわしいのびやかでチャーミングなこの曲を初めて聴いたのは中学2年生の時でした。 当時深夜放送をよく聴いていましたが、今は亡き土居まさるさんがパーソナリティーをされていた番組である時このヴァイオリン・ソナタを全曲流してくれました。「何て素敵な曲なの」と思った私は曲名をひかえておいて翌日母と共にレコード店へ。初めて自分の小遣いでクラシックのLPを買ったのです。その時には演奏者やどのレーベルのレコードであるかなんていうことにはまったく無頓着で、そのレコード店にたまたまあったフランチェスカティ/カザドシュが1961年にレコーディングしたものを買い求めたのです。 それ以来、このレコードは私の宝物でした。長じてほかの演奏も聴く機会を持ちましたがこの2人の「スプリング」には特別の思いと親しみがあります。 6年前CDショップのクラシックの棚を見ていた時に、このLPがCD化され、出回っているのをみつけた時には嬉しかったです。(今でも入手できます。)ながーいつきあいの友人とばったり街角で出会ったらとても生き生きしていて、こちらまでうきうきしてしまう、そんな感じだったでしょうか。 そんな私にとっての「初めて」がいっぱいのこの曲は、出会いの不思議をいつも思いおこさせてくれます。
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