「朝、なかなか珍しい、花が、咲いたんだ」「…どんな、花ですか?」「うん、白くて愛らしい、姿であるけれど…これが、時計草と云って、一日も、もたないで、すぐ、しぼむんだ」「…それは、残念な…」「でも、夕方頃までは、多分、咲いている。だから、よかったら――ねえ、見に来ない?」