MrsMの観劇日記
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2004年06月18日(金) 「世界の中心で、愛を叫ぶ」

期待度 ★★☆☆☆  満足度 ★★★☆☆


 すっごく、感動しました。
 だって、ベスト・テンよ? 深夜ラジオにウォークマン!!
 なつかし〜。
 そういえば、原作者とは同年代なんですよね〜。
 なんかもう、出てくるものに一々感動しちゃいました。←感動ポイントが大幅にずれております(笑

 朔&亜紀の高校生カップルがかわいいです。
 男の子ってウォーターボーイズの子ですよね?
 あの子好きなんです。すごく普通っぽくて。かわいいな〜。
 亜紀役の子もかわいいし、この二人の演技はよかった。
 ああ、ホント、若いっていいよね。
 もう、絵に描いたような「高校生の恋」。
 アンケート「高校生の恋愛でしてみたいことはなんですか?」ベスト10をすべて盛り込んだような恋愛だわ。あれで彼女が白血病で死んじゃったりしたら、まさに理想的な切ない思い出の恋……って、亜紀は白血病で死んじゃうんですけど。

 話の方はといいますと、完全に浸りきっています(笑
 あり得なさ度の高さは浸りきり度の高さ。
 だって、彼女の乗った車を裸足で追いかけちゃうのよ? 海に向かってほえるのよ? 深夜の病院に忍び込んじゃうのよ? 浸ってなきゃ、できないわ。
 その浸り具合も誰もが憧れる高校生の恋っぽくてナイスです。
 ガラス越しのキスも婚姻届も無人島でのお泊まりも、一度は自ら演じてみたい〜って感じです。
 いいなぁ、若いって(違。

 ロマンという言葉がありますが、人には悲劇に対するロマンというものもあると思います。
 冒険と同じく、本当にやってみたなら(なってみたなら)冗談じゃないっ! というものでも、妄想するぶんには憧れてしまう。
 このおはなし、まさに悲劇に対するロマン心をくすぐります。
 話も設定もベタだから、比較的オールマイティに浸ることもできる。
 しかも、いたせりつくせりなんですね。
 恋人を亡くした悲しみ・恋人を残して死ぬ悲しみに加え、心のなかに忘れられない恋を秘める恋人をもつ悲しみまで用意されています。
 お好みに応じてお好きなものをどうぞ、どれもいい人だから、抵抗なく同調することができますよって。
 最初は「大人視点はいるのか? 律子の存在意味はなんだ??」なんて思っていたのですが、そういうことだったのですね。
 
 すべてが計算されたものならかなりえげつないんだけど、それをあえてやってしまうあたりはすごいし、もし計算なしで真っ正直に書いてこれなら、それもそれである意味すごい。照れとか、さりげなさを装おうとか、そんなのは一欠片もありません。すごいです。相当、肝が据わっている。
 素直に、負けたと思いました。←これでも、褒めてます。

 原作を読んでいないのですが、えげつないなりにしっかり書かれているような気がしました。
 空港で朔が叫ぶ「助けてください!」
 あれには、負けた、、、 
 悔しいけれど、この人(作者か監督か脚本家か)、わかってると思いました。わかって書いている(作っている)からここまでベタな展開でも読ませる(見せれる)んだな。

 こういう話にあれこれ言うのは野暮ってもの。
 あとは好きか嫌いか。
 伏線にはそれなりに神経が使われていて、その点の好感度は大。

 ということで、細かいことをいうつもりはありませんが、青空批評家のわたくしといたしましては(いつからそんなものになった? 笑)、空の使い方だけがどうにも許せません。←どうでもいいことにこだわる奴(^^;

 空があればいいってもんじゃないでしょう? あそこはあんな色の空じゃだめだって。そこにある空を適当に撮ったでしょ?? もっと印象的な空を使ってよ(涙
 特にオーストラリアの空。
 さっきまでは雲ばかりの空だったのに、一瞬後には雲一つない晴天ってどういうことよ??
 予算の都合ですか?(涙
 そういえば、「世界の中心」たるエアーズ・ロックにさえ、登りませんでしたね?
 あれも予算の都合だとわたしは睨んでいるのですが、どうなんでしょ?

 ただ、2時間半は長いです。
 もうちょっと短くしてもいいのでは? いくら高校生カップルがかわいくても、途中で飽きちゃいました、、、
 あと、回想シーンの鮮やかさに比べて、現代シーンの張りのなさはなんなんだろう?


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