2005年09月19日(月) |
三島由紀夫『絹と明察』 |
理に勝ります。
社会小説とでもいうのかなあ? 実在の人物、事件を題材にする『金閣寺』(未読)スタイルの作品です。
徹底的な取材をもとに、明確なテーマを持って構築された作品世界はおそろしく完結しているのですが、面白さという点、美しさという点で、いつもの三島作品のように私を満足させてくれませんでした。
昭和のおじさん文芸雑誌の香りがします。 お父さんの昔の社員旅行の記念写真のちょっと色あせた光景が目に浮かんできました。
私はあまり好きじゃないこの作品ですが、この本をきっかけにして、こんなすばらしい三島論に出会えました。 この人何者? http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1022.html
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