星降る鍵を探して
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2003年09月11日(木) |
星降る鍵を探して4-3-4 |
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その頃の新名卓。 追っ手は銃を使わなかった。この暗さのおかげだろう。 足でも撃たれていたら終わりだったな、と、卓は呼吸を整えながら考えた。足下にはマイキと卓を追いかけてきていた男が二人、倒れていた。角を曲がったところで待ち伏せて、追いかけてきた彼らを倒したのである。卑怯だとか暴力はよくないとか言ってる場合じゃなかった。けれど、しっかり自我を保っている状態のマイキの前で、このような『暴力』を振るったのは初めてのことだ。どう思われただろうか、怖がられはしなかっただろうか、と思っていると、マイキがぎゅっと抱きついてきた。 卓の不安を正しく読んだかのようなタイミング。 「……行こうか」 そう言うとマイキはこくり、と頷いた。一緒に歩き出しながら、卓は、もう誰にも見つかりませんように、と祈った。二人の男を倒すことが出来たのは奇襲のおかげだった。もし面と向かって戦えと言われたら、非常に心許ない。それほどまでに肋が痛い。
* * *
地球儀はヴ……ン、というあの低く思い音を立てて、ゆっくりと回っていた。
『遠隔操作』によって開いたあの扉の向こうは、巨大な空間になっていた。ちょっとした体育館くらいの大きさはあるだろう。克と玉乃は今、その体育館の天井近くに設えられた廊下に立って地球儀を見下ろしていた。その廊下は体育館の壁をぐるりと這うように作られた手すり付きのもので、手すりから見下ろせば、地球儀の北側の部分がよく見える。今克が見下ろしている場所の真下には、日本列島の蝦夷あたりが差し掛かったところだった。 「すごいな」 呟くと、玉乃がそうね、と言った。 「でも本当にすごいのはこれじゃない。これは単にコントロールするための機械だから」 ――何を? と聞きたいが、聞きたいのだが、聞くわけにはいかない。
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書きにくい……!
一日休んでこれかい。ああ、もう。 一度最初から読み直す必要があります。ああ書きたいことはあるのに上手く書けない……!
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