2003年11月03日(月)
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超常紳士同盟(ミナもいるけど) |
The League of Extraordinary Gentlemenを見てきた。 学生割引のある映画館に行って、10分前に入ったら、 私一人しかいなくて、ちょっとどきどきした。
以下、一応反転
結構、面白かった。ストーリー展開が、と言うよりも、 ああっ、ドリアンだ、ドリアンが動いているよ。 ミナもハスキーボイスでいい感じ。 そうか、トム・ソーヤーは大きくなったらこんなかなあ。 ハイドは全然チガウだろー。 と、いう感じで。キャラクターを楽しむと言うか。
いっやあ、ドリアン・グレイは美しかったですな。 あれで目が深い蒼だったら、完璧に私のイメージどおりだ。 声も滑らかで、「ミーナ」と呼びかけるときのセクシーさと言ったら。 いわゆる腰にくる声というやつね。 仕込杖で、マシンガンに優雅に反撃する所も素敵。 "What are you?" "I'm complicated."の所は、一応展開を示唆していたのかしら? でも、ある意味貴男はシンプルな人ですがね。欲望に忠実というか。
この人がアラゴルンだったら、全く別のストーリーになりそうで怖い。 「妖艶な若き(?)野伏の首領に誑かされ、己が種族を捨て去る決意をする夕星姫。 その魅力を以って、彼は黄金の森の奥方の助力も引き出したのだ。 そんな彼の手管に、清純な楯持つ乙女が抗える筈もなく、 破滅的な恋に身を投じるのであった。」 花○、愛の劇場。みたいな。ボロミア、おちおち死んでられないし。
ヴィルヘルミナもかなりいい。実験中のストイックな感じと、 ヴァンパイアに変わる直前の妖艶な掠れ声との対比とか。 お食事の後は身嗜みをちゃんと整える辺りも、レイディでいいですね。
ジキルはともかく、ハイドは「お前、ケーブトロールか。」というご面相で、 最初は萎えたが、一応ジキルは唯一、超人としての内面を描かれていた人物として、 良かったと思う。 まあ、この映画は別に不老不死の己の存在への葛藤に引き裂かれて・・・云々。 という路線は狙っていないだろうから、内面を描かれてなくてもしょうがないけど。 しかし、突然いい人になったな、ハイド・・・。
トム・ソーヤー。君は確かに子供の頃の面影があるっていうか、 やんちゃな少年が青年になったら、こんな感じだろうというところで、 ミナを口説こうとして、ドリアンに鼻で笑われている辺りとか、 可愛らしくていいのだけど、潜入捜査官ってのは無理がない?君的に。 次回は(あるのか!?)お友達のハックルベリ・フィンも呼んでね。
透明人間・スキニー・・・ごめん、コメントない。 もともとのキャラクターに思い入れないから。 クォーターメインは、登場シーンが一番らしかったのではなかろうか。 勿論、ソーヤーとの擬似親子関係も普通に良いのですけどね。 私、最初息子のお墓を「おお、ダミーの墓まで作っているんだな」と勘違いした。 ネモ船長、貴方の剣技がよく見えなかったのが悔やまれます。 あそこはカメラワーク、引いてくれた方が良いのでは。 ドリアンとミナの戦闘シーンもそうだけど・・・。
敵役のファントム(M) 「何でドリアンが主人公側なのに、敵がファントムなのよ、納得いかん。 どう考えてもドリアンの方が、性格悪いだろう。しかも服の趣味悪いし。」 と思っていた。 しかし、彼が実はMだったとわかった時に、 悪役でMの頭文字って言ったら!あの人だよね!と密かに胸躍った。 そもそも、アメリカンのソーヤーがいるのに、 19世紀英国文学で彼(の敵)がいないのは、おかしいと思っていたんだよ。 しかし結局、余りにへぼい悪役だったので、ちょっとがっくりきた。 もーちょっとさー。野望に捻りが欲しかったよ。 顔は若造だったけど、まあ実はモリアーティーが若かったとしたら、 こんな顔でもいいかな、という感じだったのでそれはいい。黒髪だし。 次作では(←まだ言っている)、 実はあれは教授のダブルのセバスチャン・モラン大佐だった。 ということで教授に再登場願いたい。 関係ないが、以前自分の部屋にベラスケスの「イエスの磔刑」を飾っていたら、 母に怖いからやめてくれと言われ、次にモリアーティーの絵を飾ったら、 何で貴方の趣味は怖いのよ!と、また怒られた。・・・失礼な。 確かにその隣にファントムのリトグラフと仮面があるけど。
ストーリー展開上、よくわからなかった点。 レコードの再生中の、ファントム(教授)の話。 あと、確か7月にロンドンでヴェネツィアの会議まで後4日、 とか言ってませんでしたか?だからノーチラス号が必要だ、と。 なのにどうして、ヴェネツィアついたらカーニヴァルやってたんでしょう? 謝肉祭って2月なんじゃ?
多分、この映画って元のキャラクターの認知度と面白さが比例するのでは。 でも、余りオリジナルを好き過ぎてもだめでしょうね。
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