ゼロの視点
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2009年11月16日(月) |
姑の取り扱い方法・・・・・ |
今年の夏の時点で、年に何度も姑のツラを拝むことは極力避けたいと思っていた私。というのは、真夏に、姑ことばばあの誕生日があるので、皆がブルターニュのとある場所に集結して彼女の誕生日を祝うというのが恒例になっているのが、私の夫の家族・・・・・。
今年の夏も、行きたくねーんだよ、ばばあ等という本音をいちおう隠したつもりながら、丸出しのままばーさんの誕生会に日帰りで参加してきた私。
一緒に誕生会に行った夫は、そのままばーさん宅にお泊りするのだが、ここ数年、私は絶対になんだかんだ、どうかんがえても無理がありそうな嘘ついてまででも、絶対に日帰りにして、ばーさんらと駅で別れ際に《じゃ、また》とかいいながら、笑顔になりそうなのをとりあえずかみ殺すのが、年々大変になってきている昨今。
このあからさまな私の日帰り作戦だけでも、ばーさんからしてみれば《ああ、ゼロは私のこと嫌いなのよ、だから日帰りなのね。私はいつもゼロに優しいのに・・・・》とか、不幸な自分に酔うための好都合なツマミとなる。そして、そんな愚痴を聞かされつつ、自分の母親と、実家にて一緒に過ごさねばならない夫と、どんな嫌味いわれようが一度TGV乗っちまえば別天地な私との間には、それなりの温度差が生じてもしかたがない。
そして、日帰り作戦に留まらず、今年のクリスマスをばーさんの家で過ごすという習慣をなんとかぶっちぎる方法を、模索していた私。フランスでのクリスマスといえば、日本の正月と同じで、家族一同が幸せに、時にはいやいやながらも集まって、食卓を囲むのがこちらでの習慣。
そんな習慣を、気がつけばけっこう巧みにぶっちぎってきている私。実母が認知症になっちまいました・・・・、というのをまるで《水戸黄門の印籠》のように使い、クリスマスにばーさんのところへ出向く云々以前に、フランスから遠く離れた日本に単身逃げる・・・・、みたいなことをやってきていた私。
で、今年もそうしようと思っていた矢先、色々な事情でクリスマスの時期に日本に戻るのはちょっと早すぎることが発覚・・・・・。じゃ、どこへ逃げるか・・・・?。同じ逃げるにしても、夫も手放しで喜ぶような行き先は?!?!?!、と考えた揚句、ふと浮かんだのがタイ旅行(笑)。
夫もしごく単純なので、タイという鯛を目の前にぶらさげられた瞬間、《ママンを大切にしなきゃ・・・・》などという、うそ臭くもさもありなんな長男のたいしたことない母への寵愛はぶっ飛び、あっという間に旅行大賛成シフトになってしまった彼。
というわけで、鉄は熱いうちに打てということで、その数日後にはバンコク往復航空券を購入してしまった私だった。12月の航空券を、8月の下旬にネット購入しただけあって、本当にお買い得だった♪。
さて、これで来年の8月のばーさんの誕生日まで彼女の顔を見ることもないか・・・・等とあまりにも幸せに暮らしていた秋のこと・・・・・。
なんと、クリスマスに自分の長男夫婦と会えないから、というのを理由に、パリにやってくるとのこと。それもすでにTGVのチケットは購入済であるだけでなく、彼女の滞在期間は3週間だという・・・・・・・・・・・・・・。ひえーーーーーーーー、ばばあ、マジであなどれん・・・・・・・・・。すべて他者に事後承諾させる、生まれついての暴君ネロ・・・・・・・。
そして、11月のはじめ、ばーさんは本当にパリにやってきた。もちろんばーさんは、誰の世話になる必要もなく、フラッとパリにきたらいつでも生活できるために所有しているワンルームが、ルーヴル美術館の近くにある。なので、名目上は《私は自分の家で、マイペースで過ごすので、誰にも世話にならないから!》というのだが、もし誰も彼女に電話とかしなかったりしたら、あーーら大変。その翌日からは、彼女からの電話の嵐。それも愚痴愚痴のオンパレード・・・・とほほ。
さてさて、今回はここまでパリに滞在してしまうばーさんに一度は打ちひしがれた私であったが、その瞬間に状況を楽しんでみようという考えがふってわいてきたので、それに従い、彼女の滞在中4度、我が家にばーさんを食事に招いてみた。
もちろん、私がばーさんを我が家に招いたのは4度だが、夫は夫で、会社帰りなどに、ばーさんのワンルームに頻繁に立ち寄ったりしているので、ばーさんとしてはいつも誰かに気にされている・・・・= 愛されている、みたいな思考回路ができた模様。
そして、彼女のパリ滞在最後の日に、彼女は私たちのタイ旅行の足しに・・・、とパリ・バンコク間の航空券3人分は出るほどの小遣いを、ポンと私たちにくれた。わーーーいわーーーーいわーーーーーーーーーい♪♪♪。たった4度のディナーで、3人分の航空券代か?、などと意地汚くも計算して、妙に喜んでしまった私。
ま、この効果も、厳しい時にはとことん厳しく、やさしい時にはそれなりに・・・・、と、非常にめりはりをつけてばーさんに接してきた結果だからなのかもしれないな・・・・、と、自分のばーさんの接し方に間違いはなかった♪、と、ただただ都合よく感心してしまったゼロでした。
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