とけたろうそくと灰といろんなものの 燃えかすのちらばるうすぐらい部屋にいた
火をつける前にあなたが笑っていった、 凶器は長いほうが楽だろうきみは?
とどめを刺すのはあたし。
日々、かわいいとなでた手で。
握らされた長くて錆びた釘はなんの感覚も残さないで ただつぎへいけ進めと急き立てるばかりだった
はんぶんよりすくなくても すがたかたちがのこっても 邪魔なところだけ消して のこりだけあいすればいいらくだろう 憑き物の落ちたようにあまえるいきもの
…そんなのあたしのすきなあのこじゃない
覚めても醒めない夢 こわばるひたいと肩で
まいにち、唸り声をきいてる あたしを責める口実はあんまりむすう
水無月のはじめ、 まだ雨はふらない 真火
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