++ Wasabia ♧ japonica ++

平凡で退屈な日常の中にこそ、目を向けたい一瞬がある。
大事なことは、いつもその中にしかないのだから。

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◆ 2005年08月11日(木)
「妻」という立場から「嫁」に
今日から約4日間、妻または母から「嫁」として勤めを果たしに行く。

大阪から九州の果てのその又橋を幾つも超えた離島へ、車で長時間かけて
盆の期間夫の実家に行くのである。

私は乗り物酔いが激しく、2時間ほどの遠出でも酔い止めの薬を離せない。
初めてその離島へ車で行った時は、吐きまくり寝込みまくりで道中酷い熱でうなされ
ゆうに2日間もかかったのである。

毎年のこの苦行の成果もあり、多少の旅行ではヘコタレナイほど強くなってしまったのは
良い事かもしれないが、それでもやはり私の中では大変で重大なイベントの一つである。

当然の事ながら、向こうについた初日の私は全く使い物にならない。
しかし具合が悪いからと寝込んでばかりも居られないのが「嫁」という立場だ。


方言がきつく会話の殆どが夫を通してでなければ全く通じないよそ者の私は、
笑い事ではないが、身振り手ぶり前後の会話の流れや空気で全身をかけて理解しようと
試みる。まるでジェスチャーゲームのようなのだ。

言葉の方言の違いに加えて習慣の違いや慣例の違い考え方の違い、生活パターンの違い。
食べ物の違い。
どれをとっても外国にきたかのようなカルチャーショックを受けると言っても
決して言い過ぎではない。


気を使わないで、と言われてもそういう訳に行かないのが「嫁」なのである。
しかし、夫は私のそんな影の大きな努力や苦労を全く理解できない様子なのは、
私がそういった努力に対して微塵も愚痴を言わず、明るく
いつも前向きにこの旅行に参加している経緯があるからなのは仕方がないのかもしれない。



今回、初盆という法事があることで大勢の親戚たちが集まる。
当然大勢の人たちが一つ屋根の下に泊まることになった。
実に気の重い話である。


「親戚なのだから気を使わない人ばかり、一つの部屋に皆で雑魚寝しても
何とでもなるだろう。」

と言ったセリフに、私はとうとう今の今まで溜めていた
愚痴を昨晩、炸裂してしまった。


「あなたは何一つわかっては居ない。」

その愚痴はゆうに2時間半に及んでしまった。
一つ一つ、どれほど気を使っているのか。
気を使わせてはいけないと気を使ってない振りをしながら、多大な気を使っているのが
なぜわからないのか。と。

今の今まで喜んで実父母に会いに行ってくれていると思い込んでいた夫にとって
強烈なアッパーだったようだ。ずっと黙りながら私の話を聞いていた。

右も左もわからない言葉も通じないよそ者の私が唯一気を許せる相手はあなただけ。
そのことを片時も忘れないで。
笑っていても、心の中では怒っていたりジョーダンじゃないと思うことは一つや二つではない。


あなたがそれを忘れた時が、毎年恒例のお盆の帰省行事がなくなる時なのだと。



功を奏してか、4泊5日の実家帰省が2泊3日と短縮された。
あまり快く短縮した感じではなく、渋々感が漂ってはいたが
私のストレスがかなり軽減されたのは言うまでもない。

苦労させていることを理解する事、それを喜んでやってくれている事に感謝する事。
これがなければ誰が気が重いばかりの苦行に行くものか。


男は常に忘れないで欲しいと思う。
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