風にふわりと 〜こころのすきま〜
雲に隠れて、お陽さまはめっきり顔を見せない。 しとしと降る雨がわたしを濡らして、 あぁこのまま、雨が世界から、 わたしを隠してくれれば良いのにと、 不意に本気でそう思う。 起こった出来事や気持ちの変化に 理屈をつけるのが好きで、 「あぁ、これが起きたからわたしはこう思って」 「そう、それでこうなったんだ」 そんなふうにひとりで納得する。 そうすることで、安心する。 うまく理屈がつけられないときがある。 それが負の種だったときがさらに厄介で、 わからないことが更にわたしをいらだたせて、 どんどん不安が大きくなっていく。 規則的に雨が地に落ちる音がする。 どこをどう見てもわたしは現実に存在している。 そして不安には理屈がつかない。 こじつけようとすればするほど、 安心が雨とともにこぼれ落ちてゆく。 あぁこのまま、雨が世界から、 わたしを隠してくれれば良いのにと、 不意に本気でそう思う。 考えないことは不安を呼び寄せるけれど、 考えることも結果は同じだと気づく。 ただ、どちらがしあわせかを わたしはきっと知っているから。 それがわたしが存在する理由なのだろう。 空を見上げて雨に濡れて、 それがわたしを確かにしているのだろう。 2005年06月23日(木)
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