あお日記

2002年12月09日(月) 『1992』


 高校を卒業して望んだわけでもないプー太郎時代を1年続けた後に父の仕事を手伝い始めたのがこの年の特徴的な出来事だ。プライベートでは日記を再開して以前のように考え落ちしていく時期にまた突入したようだった。その中で特に自分でも意外だったのが、いっちゃんよりも圧倒的に多くの名を記したのが嶋さんのほうだったことだ。空しい嶋さん賛歌を心の内で続けながら、社会参加したにもかかわらず私は自分のことしか考えられずに相変わらず殻の中にいた。

 周囲の人間たちと目に見えて疎遠になっていったのもこの年のことだ。仕事を始めたのが大きな原因だが、それを言い訳にして数々の誘いを断っていたと思う。偽りを書くとこの日記の意味がなくなるので書いてしまうが、正直言って人間との交わりは苦痛だった。それが友人との面会の時はさらにその気持ちを加速させる。近しい人間との交流でさえ拒絶したい自分をあえて彼らの前にさらすのは大きな苦痛であった。嶋さんに対する後悔をしていたこの年、私はそれを繰り返そうとしていたようだ。私は彼らに私自身を見限ってもらいたかった。それが出来るようなヤワな関係じゃなかったもんで今現在でも交流があるのだろうよ(笑)。

 来るはずのない嶋さんの返信を求め帰宅時は必ずポストを覗く。そして溜息をつく日々がしばらく続いた。



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