2005年09月24日(土) |
種(アスラン×キラ) |
むかーし、むかしのおはなしです。 ちいさなくにのちいさなまちに、ちいさなおとこのことおんなのこがおりました。 ふたりはいつもいっしょで、けんかもたまにはするけれど、すぐにわらっててをつないで、おそらをみあげておりました。 おそらには、きらきらかがやくおつきさまが、いつもにっこりとみまもっています。
「いつも、いいこでいるんだよ。ここから、みまもっているからね」
そんなおつきさまのこえは、いつもふたりにとどいていました。
「ぜったい、ずっとなかよしだよ」
「うん、なかよし」
「なにがあっても」
「あなたの そばを はなれません」
ふたりのちいさなやくそくは、おつきさまにもとどきます。
「わたしも あなたたちのそばに いつも」
やさしいやさしいおつきさま。ふたりはいつまでもみあげていました。
「昔さ、好きな話があったんだ。覚えてる」
キラは小さく呟いて笑んだ。憂いを含んだその眼差しにアスランは手を休めてその視線を合わせた。
「話?本か、アニメか?」
「絵本」
キラはそっとアスランに手を伸ばした。冷たいのは緊張のためだろうか。 英雄と謳われ、恐れられても、本当は誰よりもこの戦争を厭い悲しんでいることをアスランは知っている。
戦わせたくなかった。
だから、強く詰りもした。
けれど、強い意志を秘めるキラに、もうアスランは何も言えることはなかった。 アスランが迷い、苦悩している間にも、キラは己の道をきっぱりと見極め、まっすぐに見つめていた。 追い付けない焦りから、まるで迷路に迷うかのようなアスランをじっと待っていてくれた。
「ほら、覚えてない?小さな男の子と女の子の話」
「ああ、アレか。キラ、好きだったもんな」
「うん、今でも一番好きかな」
そういうと藤色の瞳を更に濃くして、キラはそっとアスランに口唇を重ねた。 突然のことで、アスランは目を見開いたまま、そのしなやかな背に手を回す。
「ねぇ、アスラン」
「どうした…キラ…不安 なのか?」
「うん、いつも不安だよ。もしかしたら、コレで最後かもって…いつも思ってる。だから……」
キラは息をすって背に回させた手から離れ、空に浮いた手を握りしめた。
「何があろうとも、どんな形になろうとも……僕は、君から離れないから」
「キラ」
「だから だから、アスランも僕から離れないでっ」
離れてしまわないで…そう呟くキラは涙で歪んでいた。 いつも不安だった――そんなキラの心に、ちっとも気づいてやれない自分が嫌でたまらなくなる。アスランはぎゅっとキラの手を握り返し、その瞳を覗きこむ。
(強いって、なんで思えたんだろう……本当に強い人間っていないのに…)
ごめんと言うかわりに、アスランはキラの口を塞いだ。 いつもキラは、自分のためでなく、人のために強くあろうとする。 それは美しいことだと思うけれど、アスランはキラだけにその荷を負わせたくはない。 キラが支えてくれるように、アスランもまた、ずって昔からキラのために生きてきたのだ。
「キラ、当たり前だろう。俺はいつもお前といっしょだよ」
鳶色の髪を抱き締めて、アスランはその口唇をもう1度重ねた。
呼び出しの合図がでるまでの、ほんのひと時を、どうか2人きりでと願いながら。
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きゃう、実は4ヵ月ぶりのアスキラでっす!! き きんちょー。キラアスに見えるのは、キラの方が上位にたっているからです。アスランは種界で最下層に位地していと、近頃思います。 これは種D48話の空白の2人を捏造。 いやだって、みんなが集っているのに、なんでこの子達だけいないのよ。どこに行ってたのよ…と、突っ込みながらの捏造。 まぁ、構成とか考えて書いてないので、お許しくださいませ。
いやもう今日の種はドッキドキ。 やはりアスキラ&ディアイザが仲良く活躍するのは楽しいですねぇ〜。 ニコルがいないのが本当に切ない。 絶対、ニコルとキラ様は意気投合して、イザとアスを翻弄して、ディアッカの胃を悪化させるんだ!!
あ、文貴とトールって属性いっしょだぁ…(涙)
これは、書き直して本館にUPします。 ええ、本館もそろそろ種更新したいなぁ〜。予定では、10月なんですけどねぇ〜うふふー、あははー(遠い目)頑張れ、わ た し!
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