レプリカントな日々。

2002年08月13日(火)  「サーティブルー」マイク・ゲイル著 2002年ソニーマガジンズ


 MSNが全くサインイン出来ない状態になってしまいました。
 サイトからメールボックスにはログイン出来るのに・・・。
 はぁ・・・面倒くさいんで暫くほっておきます。


 たまには趣向を変えてこんな小説も。
 いつもの通りSF小説を物色してたら、ふと目に付いたカバーのイラストに惹かれて、買ってしまいました。パラパラとめくっているうちに、最後まで一気に読まされてしまいました。
 解説から引用すると「読み始めると止まらなくなり、大いに共感し、涙し、笑い、励まされた」ということになります・・・。

 背表紙の要約。
 「安定した収入があって生涯をともにできるパートナーがいる・・・それこそ三十歳が最低限押さえておきたい生活スタイルだと思っていた。三十歳になったら、人を何を思い何を求めるんだろう・・・サーティブルーに陥った男性心理をコミカルに描いた物語」

 明日、私めは39歳になってしまいます。
 四十路まであと一年です。ふぉっふぉっふぉ。
 三十歳になる時はどんな感じだったか・・・。
 ああっ、思い出せないっ。
 確か、ものすごく忙しくてそんなことにも気がつかなかったような。
 今は暇なせいか「もうすぐ四十」っていうカウントダウンの音が、しっかり聞こえてますね。

 この「サーティブルー」(原題はTURNING THIRTY)の中で、主人公はこんなことも言ってます。
 「・・・とはいえ、結婚や二・四人の子供にはまだ少し余裕がある。ただし、家のローンがやってくるのはもうすぐだ。要するに僕は、無闇に若返りたくはないが、人生が終わったみたいな言動には走りたくはないのだ。だからといって、コンバーチブルに乗って、ロンドンに派手な家を持ち、十八歳のガールフレンドをとっかえひっかえしながら身を落ち着ける予定のない四十歳になりたいとは全然思わない。気が滅入るだけだ」

 残念ながらコンバーチブルにも十八歳のガールフレンドにも縁は無いんですけど、身を落ち着ける予定も無いです。
 この主人公が言うとおり、人生は自分が予想していた通りには運ばないわけで。
 はてさて、来年はどんな四十歳になっていることやら。
 人間、そうそう簡単に成長はしませんね。
 ピーターパンなオヤジですし。

 現代社会では「歳を取ること」はあまり良くないことという価値観がありますね。石原都知事みたいに「老いてこそ人生」等という方もいらっしゃいますけど。「明確な自己認識が気概を生む」ですか?
 四十路手前になったからといっての負け惜しみじゃないですけど、四十には四十の面白さがあります。勿論、二十歳には二十歳の面白さがありました。
 結局の所、何をどうあがいても年齢は変えようがないわけで。「今」を楽しめない人は、いくつであっても「他人の芝生が奇麗に見える」んでしょうね。

 この作品で繰り返し語られている「当たり前のものの大切さ」は、若いうちには余りピンとこないものかもしれませんね。主人公の言う通り、親や友人の有り難みは大人になってこそわかるのかもしれません。
 でも・・・主人公の持っている「ノスタルジア」にはかなり共感するんですけど、その「ありがたみ」には時々反発を感じるのは、私が成長しきれていないせいかもしれません。ひゃっひゃっひゃ。

 とはいえ、三十歳前後のあなたなら、この小説は面白いこと間違いなし。

 ああ・・・叉なんだか説教オヤジになっちまった。
 本人はいたってマジなおちゃらけたオヤジにすぎません。
 偉そうなこと書いて申し訳ありません。
 明日はもっと偉そうなこと書いちゃいます・・・。えへへ。







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