|
|
■■■
■■
■ 火原っちvs土浦くんss6 《タイトルは未定》
↓↓↓↓↓ 第6回 ↓↓↓↓↓
とうとう来たか。 俺はそう感じるとため息を1つついて冷静を装って頷く。 「いいよ。なに?香穂ちゃん」
でも、聞いてくれ、と言った香穂ちゃんはしばらく何も言わずに涙をこらえているようだった。 そんな彼女の姿でさえ、綺麗だと思ってしまうのはどうしてだろう。もう手が届かなくなると分かっているから余計にそう思うのだろうか。 俺はこの香穂ちゃんの姿を忘れる事の無い様に、じっと見ていた・・・
「ほら、日野、火原先輩に言うことがあるんだろ?」 永遠とも思える時間を動かしたのは土浦だった。優しく香穂ちゃんの背中を押して勇気付ける。その仕草が恋人同士のようで俺は目を逸らしてしまった。 そんな俺に向かって土浦がにが笑いして言った。 「実は俺も先輩に言わなきゃいけないことがあるんですけど、明日でいいです。今日は日野の言う事をそんな怖い顔せずにしっかり聞いてやってください」
それじゃ、と言って土浦は階段を下っていった。 残された俺たちの間には気まずい空気が漂っていたけれど土浦に励まされて意を決した香穂ちゃんが言葉を続け出した。
「あの、私、先輩に謝らなければならないことがあるんです」 ゆっくりと発せられる一言ひとことが彼女の思いを伝えてくる。 「私、土浦くんが私の事好きでいてくれてるって気がついていました。でも知らないふりして友達を続けて・・・先輩という彼氏がいるのに」
俺の事、彼氏だとは思ってくれてたんだ・・・そんなことをぼんやり思った。
「だって、火原先輩は人気者で、いつも先輩の周りには沢山の人がいてその中には女の人もいる。先輩が楽しそうに女の人と話しているのを見たら不安で・・・」
え。 それって、俺と同じ不安を香穂ちゃんも感じていたってこと? 俺は香穂ちゃんがかわいすぎて、そんな彼女の隣にいる資格が自分にあるのか、彼女にとっての一番が俺なのかが不安だった。
じゃぁ、香穂ちゃんは俺の事を嫌いな訳じゃなくて、もしかして・・・?
「そんなとき優しくしてくれる土浦くんがいてくれたら楽になれたんです。私にとって土浦くんは都合のいい逃げ道だったんですね。だからさっきここに来る前に土浦くんにはきちんと利用していたことを謝って来ました」
意思の強い瞳は涙で濡れていたけれど、迷いなく俺を見つめてくれている。 俺は、確信した。彼女は自惚れじゃなく本当に俺の事を。
「だから、もう一度。初めからお願いします。火原先輩が大好きです。私と、付き合ってください!」
「香穂ちゃん・・・」 もう、心の中の不安は消えてしまっていた。 あるのは彼女を愛しいと思う気持ちだけで。
「ありがとう」
それしか言えなかった。 顔を真っ赤にしている香穂ちゃんに歩み寄るとやわらかく抱き締めて額にキスをする。途端に堪えていた涙が彼女の瞳から零れ落ちて頬を伝った。それをそっと親指で拭ってあげるとくすぐったそうに香穂ちゃんが微笑む。
「ありがとう、香穂ちゃん。俺たちちょっと遠回りしちゃったけど君が勇気を出してくれたから乗り越えられたんだね。俺、先輩で男のくせに香穂ちゃんに甘えちゃってて、やっぱり駄目だよね。こんな俺でも付き合ってくれるの?」
こくんと香穂ちゃんが頷く。 「そんな先輩だから大好きなんです」
↑↑↑↑↑ To be continued ↑↑↑↑↑
たは〜っ香穂ちゃんかわいいよねっ 私ネオロマの女の子キャラ大好きなんですよ。 一番はリモージュだったけど、コルダしてからは香穂ちゃん(>v<) そんなかわいい香穂ちゃんを上手く書けなくて悔しい〜
2004年08月23日(月)
|
|
|