「こないだテレビでやっていたタイタニックを見たい〜」 と子供にねだられてレンタルビデオにて初見(もちろん吹替え版)。
…思っていた以上に「老女の回想」的構成になってたんだなあ。 過去のタイタニックものは見てないけど、今さら(1997)作るならそうなるよね… TVで何度も垣間見たサワリのシーンで、ジャック(デカプリオ)が 天使のごとくひたすらキラキラに描かれてるのも自然なことでした。 生き延びて年老いたローズの目線なんだもんね。
でも中盤の、船がぶつかっちゃう辺りからは現代のシーンなしでクライマックスを突っ走る。 ビデオだと半分に切れてるのでその構成が実に判り易かったです。
「タイタニックって、乗客以外の人が沢山いて働いてたんだよなあ」が、 この大予算映画に印象づけられたことの一つ。 あの有名な楽団の人たちとか、船長まわりやホテル同様の客室スタッフの他に 蒸気機関の時代だから、今と違って 動力部分に沢山の人が働いてたことを気づかせてもらいました。 いろんな客、いろんな従業員の人生が同時進行するという「グランド・ホテル」形式の伝統に、 まさに相応しい題材なのだね。 (でもって、「いろんな人生が運命的な一つの事件に束ねられてしまう」という流れで、 グランド・ホテルはパニックものになりやすい)
…あ、うちの子ですか? 6才児は退屈してました(当たり前)。 「どうやったら遠くにツバキが飛ばせるのかしら」が彼女の感想でした。 やっぱりあそこが一番印象的か…(洗面所で練習してたし)。
●連想その1。 あの、このカップルの元ネタって、『クオレ』の「難破船」でいいんだよね? (いったい今の若い人は『クオレ』を知ってるのか) 少年と少女が船で出会って(たしか二人とも貧しい身寄りのない子) 難破して救命ボートに乗るときに 女の子が「あなたの方が年下だから先に逃げて」と言うと 男の子が「だめだ、きみは女の子だから先だ」と言うところで、 小学生の私はピンと来なかったですねぇ(笑)。 レディーファーストなんて「異文化」にはまだ馴染みのない年頃でしたし(いつの時代だ)。
●連想その2。 『銀河鉄道の夜』…いいや、有名なので略。
●連想その3。 最後の、老女の夢で終わるシーンに思わず 『老人と海』を思い出し。 いや、老人の見る夢は憧れの未知のアフリカなんだけれど。 でも、老女の夢も、回想というよりは憧れのハッピーエンドだし(死んだ人しか出てこない)。 てことは、ローズがサンチャゴ老人でジャックが大カジキなのか?(爆) …いや、そんなに間違ってないし(汗)。 とくにジャックを救おうと手斧を持って孤軍奮闘するローズ(私的に一番の感動シーン) を見たあとでは、まさにソックリだと思いました。
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