# お題短文 (題1-3)
2005年10月12日(水)
昨夜ぽちぽちと日記を書いていたら、パソコンの体調が悪く突如ぱったり睡眠に入りやがりました。
珍しく、おまけ駄文じゃなく日記本文が長文だったのに(T_T)
朝方4時までかけて書いたのに。不貞寝ですよ。不貞寝。
書き途中の草稿保存はこまめにしようという戒めを胸に、翌朝に書いております。

昨夜(10/12夜)の作業報告。D8修正完了。さすが問題児スキンだけあって修正も大仕事。
でも今まで悩んでいた点が、今回の修正ですっきり解消されたので満足。

“日記だけでも毎日更新しようキャンペーン”を初めて1週間目。
お題短文は3日目。今更ながらお題短文についてちょっと書いておきます。
実はお題を利用するのは今回が初めて。しかも日記文や感想文以外の文章を書くのもずいぶん久しぶり。というわけなので、現在の10題は、面白く書こうとかひねって書こうとか考えるのを一切ナシで、とにかく何にもとらわれずココロに思いつくまま垂れ流しで書こうという10題です。
1と2は「手を伸ばされる側」と「手を伸ばす側」というテーマは関連してますが、話も繋がっていないし人物も関連性はないつもりです。いきあたりばったり思いついたままなので、関連するかもしれないし、しないかもしれない。ストーリーも続いてるかもしれないし、続いてないかもしれない。登場人物も同じかもしれないし、違うかもしれない。そんな適当で曖昧でいい加減な短文です(笑)
ちなみに1と2は「君」の性別ははっきり書いてません。今回の3は多分どちらも少年なんでしょうが。恋愛なり友情なり、性別問わず書いていきますので、もしかしたらBL要素が含まれてしまう可能性もあるかも…。嫌いな方が居たらごめんなさい。
そして何故か長くなる傾向が(苦笑) 短くまとめられるよう頑張ります…。

■ お題雑文

3.薄荷キャンディー星の数

電話が来ない。
気まぐれで我侭で自分勝手で神経質でいい加減でマイペースな君は、僕からの電話を好まない。
だからかけてくるのはいつも君の方から。待つのは勿論いつも僕。
出不精で面倒くさがりで超インドア派の君に、ちょっと遠くに遊びに行こうと昨日ごねたのは僕だ。
いいよと渋々頷く返事にはしゃいだら、呆れた顔で肩を竦めていたけれど、
横顔がなんとなく満更悪くもないってふうに見えたから、余計に嬉しかったんだ。
“明日電話するから行きたい所決めて置けよ”
電話をかけるなんてあらかじめ云われたことなかったから、行きたい所なんてもう決まっていたけれど、待ってるよってはしゃいで頷いた。
いくつか駅を越えた町にあるプラネタリウムに行きたかったんだ。君が珍しく雑誌を見て興味を示していたから、きっと喜ぶと思って。君の喜ぶ顔なんて、なかなか見れないからさ。
朝起きたら、外はあいにく小雨。買ったばかりの傘を差していこう。荷物が増えるとぬれるから、ポケットにいっぱいお菓子を忍ばせていこう。君のお気に入りの薄荷キャンディーも準備万端。見せたら、お前は食えないくせにって笑って、それでも美味しそうに飴を頬張るんだろうな。
なのに、電話が来ない。なにかあったのかな。それとも出掛けるのが嫌になったのかな。
僕からかけたら怒るだろうか。きっと怒って、宿題を写させてくれなくなるんだろうな。
膝を抱えて目の前の電話を見つめていたら、ポケットから薄荷キャンディーがひとつ転げ落ちた。
薄いセロファンを剥がして口に放り込んだら、僕にはやっぱり少しからくて口の中がひりひりした。
ちょっぴり涙が出た。
雨脚はだんだん酷くなって、昼も夜も判らなくなって、時計の針が数えるのにも飽きるほどぐるぐると何周もした頃に、目の前の電話がりんりんと高く鳴った。
慌ててもしもしと出た僕に、君が云った言葉。
“明日の時間割教えて”
今日でかける約束はって訊いたら、だって雨だろ?だって。
雨天中止なんて云ってない。雨天決行とも云ってないけど。そもそも中止の連絡くれてない。
でもうっかりしてた、君は雨の日はいつも遊んでくれないんだっけ。
長い付き合いなんだからわかってるだろって、電話の向こう。
うっかりしてたのは僕。だけど本当に本当に楽しみにしてたんだよ。
そう思ったら途端になんだか悲しくなってきて、星見たかったと呟いたら、敏い君は今日の行き先に気付いて少し考えてるふうに黙ってから、星なんか空を見れば出てる、と云った。
君のいつものぶっきらぼうな声が優しくココロに響いた気がして、寂しかったのが途端に消えて嬉しくなった。またちょっぴり涙が出てきた。きっと口の中で転がる薄荷キャンディーのせいだ。
雨空を見つめて、雨なんだから星なんか出てるわけないじゃないかと返したら、君は笑った。
“見えないけど、ある。だから今、俺はお前と同じ星を見てるってわけだ”
屁理屈だと拗ねた口調で呟いたら大いに笑われた。君の笑い声は思いのほか柔らかい。
口の中でがりりと噛んだ薄荷キャンディーが砕けて、口の中で星屑みたいな欠片が散らばった。
悪かったなと小さく謝る声に気にしてないよと告げて、頬杖をついて窓の外を見上げたら、
雨空の向こうに、星が見える気がした。

(ココロの10題 / 3.星のみえない空 / お題配布先様『ココロ


2003年10月12日(日) 逆裁3体験版
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