無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2005年10月17日(月) お隣さんがアレなのは分かっちゃいたが/映画『柳生武芸帳』(近衛十四郎主演版)

 小泉総理の靖国参拝がまたまた問題になっているが、スーツ姿で拝殿までで記帳もなし、という「私的参拝」を強調してもやっぱりお隣さんは難癖をつけてくるのである。予想通りではあるけれど。
 「私的参拝であろうとその精神において変わりはない」と言うが、世の中、「人の心が分かる」と称する方は実にたくさんいらっしゃるようで、いつの間にそんなテレパスだらけの世の中になっちまったのかね。私ゃちーとも知らなんだ。
実際にあの人が何を考えているのか、真意なんてものは分かりゃしないし、多分、小泉批判を繰り返してる人たちだって、「分かってやってる」わけじゃなかろう。政治はいつの時代だってどの国だって、他人の意向を忖度しないところから始まるもんである。
 結局、この事態が好転する機会なんて、近々は望めない。なあなあ外交をいつまでも続けたところで、あちらさんはハナからイカレてるんだから、話が通じる見込みなんてありゃしないのだ。かえって、一部の既知外連中がもっと興奮して、テロでも起こして取り締まられれば、運動は自然と沈静化することもありうる。それを期待するしかない、と言うか、そんな形で「犠牲者」が出ないと、何も変わりゃしないというのが、悲しいかな現実というやつなのである。


 イッセー尾形さんのホームページの小倉ワークショップの更新がなかなかないなあと思っていたら、一度書かれた原稿が操作ミスで消去されてしまったとか。ようやく四日目および公演初日の内容がアップされたのだが、ほかの地域のワークショップほどには内容が詳しくない。「優等生のレポートを期待する」旨のことが書かれているのだが、しまった、こんなことならもっと詳しくメモとか取ったりしてまとめておけばよかった、と後悔することしきり。とても参加者投稿できるほどの内容を覚えてはいないのである。
 公演前日、なかなかうまく回らない状況に森田さんが苛立ち、椅子をバンバン叩いて手が丸一日痺れてしまったり、その晩、奥様の前で涙を流されたりとか、我々の不甲斐なさのせいでかなりご心労をおかけしてしまったのだが、断片的にはそういうことを覚えてはいるのだが、いざまとめてレポートを書こうとすれば、首尾一貫しない支離滅裂なものにしかなりそうもない。私はとても「優等生」とは言えないから、やっぱりどなたか優秀な方のレポートがアップされるのを待つしかなさそうである(←こういう遠慮しいなところが森田さんが怒る原因になってたんだけどもね)。


 行ったこともないのにしょっちゅう情報を書いてる福岡市天神のメイドカフェであるが、福岡県警が15日までに、2店に対して、メイドさんの行為が「接待」に当たるとして、風俗営業の許可を得るよう指導したというこりゃまたビックリの展開に。東京の秋葉原のメイドカフェが風営法に引っかかるなんて聞いたことないのになんで福岡だけが?
 事情は別に警察がメイドカフェに目を付けて取り締まりの機会を虎視眈々と狙っていた、というわけではなくて、メイドカフェ側が「うちの商売ってもしかしたら風営法に引っかかる?」と心配して県警に相談しに行ったら、「客の接待をして客に遊興または飲食をさせる営業」として許可の申請をするよう指導されたというのだから、何だかヤブヘビな話なのだが、「いらっしゃいませ、ご主人様♪」って挨拶が既に「接待」になるってことなのかねえ。オムライスにケチャップをかけてあげるなんてサービス、これはもう完璧に「接待」に当たるんだろうな。確かにこの程度でもオタクにとっては天国に上るような心地であろうから、フーゾクじゃないかと言われても反論はできないのかも(んなわけあるか)。
 私は風営法には全然詳しくないので、ふと気になったのだが、となると普通の居酒屋や温泉旅館なんかで、おかみさんや仲居さんがお酒を注いでくれたりするのは、あれも風営法に引っかかってるのか? そういうところに行くのも「フーゾク店に行った」ということになるのか? おさわりバー(死語)の類とは全く違うんじゃないのか?
 何だか今ひとつ納得が行かないものを感じはするが、これで客足が落ちるとか、損害を被る事態にもならないような気がする。行くと決めたら何があろうと行くのがオタクだ(笑)。ちょっとばかしミソをつけられた印象ではあるが、今後も逞しく商売繁盛であれば問題はないんだろうね。
 私も、こんなことなら風俗指定を受ける前に行っときゃよかった、と思わないでもないが(笑)、前にも書いた通り「メイドさん萌え〜」な属性は私にはなくて、こういう店が求められる文化的背景に興味があるだけなので、実際に行ってオムライスにどんな字を書いてもらうか求められたら、何を書いてもらうか分からずに困ってしまっただろう。どうせ福岡のオタクでブログやサイトを開いてないやつの方が少なかろうから、検索かければ「今日もメイドカフェ通い」なんてレポートは腐るほどヒットするだろう。そういう「濃ゆい」のを読むだけで充分お腹いっぱいにはなるから、無理に足を運ばなくても充分(笑)。


 仕事が終わって、しげと父のマンションまで出かけて行く。
 「給料日前だし、腹も減っとろう」と言われたので、素直に奢られに行くのである(笑)。なんだかんだで父と会う機会が増えてきているが、父に言わせれば「思い出作り」なのだそうだ。「最後に頼れるのは血の繋がった身内だ」なんてことも言うのだが、血が繋がっていても心が繋がってない例の方が世間には多いというのが現実である。
 ダイヤモンドシティの回転寿司屋で、たらふく食事。昨日もこの店に来たのだが、待ち客が20人以上いたので、あきらめて別の店に入ったのである。以前はこの店、そんなに混んでいなかったのに、いつの間にかダイヤモンドシティでも一番人気の店になっていた。理由はよく分からないのだが、テレビや雑誌で紹介されたとか、そんなことかもしれない。
 私と父は流れてくる寿司を目ざとく見つけては食べるのだが、しげは好みのネタが来ずにモジモジしている。
 「好きなのが来よらんとね?」と父が聞くと、コクン、と頷くので、「注文ばすればいいとたい」と言って、呼び出しボタンを押した。しげが店員さんに「穴子の一本握り」を注文するのを見て、父がまた「一つでいい?」と聞くと、「じゃあ二つ」と訂正する。既にそれは流れていたのを食べているのだが、しげは好きなネタの数が少ないので、気がつくと穴子と穴子とサーモンと穴子とサーモンと赤身とサーモンと穴子と穴子と赤身とサーモンと穴子と、同じものばかりを食べることになるのである。で、結局この日は穴子を五、六個は食べたみたいである。
 以前、上京した時も、帰りの土産に穴子寿司を丸ごと一本買って行って、殆ど全部一人で食いつくしたことがあったが、多分しげは世界で三本の指に入る「穴子フリーク」であろう。どうせなら芸名も「穴子」にしてしまえばよかったのに。


 福岡ソフトバンクホークスと千葉ロッテマリーンズのプレーオフ第五戦、2―3でホークス敗退。最初リードしていたので、守りに入った途端に負けたって感じ。こういうときは「負けてもいいから攻めていけばいい」ってのがセオリーだし、本当の野球ファンなら結果論よりもプレー自体を盛り上げてくれることを期待すると思うので、ホークスは最後に来て自ら墓穴を掘ったって感じである。
 解説の野村克也が「ホークスは引き分けでもいいんですからね」とか「ロッテが逆転するには、強攻策よりはバントでしょう」とか言ってたが、ことごとく外れていた。こういう口だけさんが楽天の監督になってもチームはたいしてよくもならんと思うが、なぜか妙に信頼されてるよね、この人。


 録画しておいたBS映画『柳生武芸帳』を見る。
 近衛十四郎の代表シリーズの一作目だが、この役者さんが時代劇史上、最高の剣戟役者だってこともだんだんと忘れ去られて行ってるんだよなあ。マトモなチャンバラ時代劇ってのはホント、昭和40年代で死滅してしまつてるんだよね。
この映画についても以前日記に感想を書いた気はするが、見返してみていくつか発見したこともあったので、覚書程度のことを書いておくことにする。
 全11作が作られた近衛十四郎の「十兵衛」シリーズだが、五味康祐の原作小説をちゃんと映画化したのは実はこの一作だけだということだ。ほかの作品は、タイトルに『柳生武芸帳』と冠してはいるのだけれど、殆どが設定を借りただけのオリジナルである。何たって十兵衛のライバルの山田浮月斎(原健策)が、この一作目で死んでしまうのだ。完結してるやん(笑)。だいたい原作自体が未完に終わってしまっていて(五味康祐の才能が枯渇したせいである)、柳生武芸帳の謎もほったらかしになっちゃってるのだから、映画はオリジナルの道を辿るほかはなかったのである。
 昔、テレビで見た時には画面の両端がトリミングされている「不完全版」だったから、今回初めてシネマスコープサイズで見ることができたのだが、このワイド画面を駆使してもなお、カメラは近衛十四郎の殺陣を追い切れていない。つまりそれだけ殺陣が激しくかつ超速度のものであったということであるが、忍者ものを意識したせいだろう、部分的に特撮を使っているのはいただけない。殺陣は殺陣のみで画面にその迫力を定着させてこそ価値があるというものだ。
 今回のNHKBS2での放映は、全シリーズの放送ではないが、シリーズ最高傑作のみならずチャンバラ映画史上屈指の傑作との誉れも高い『十兵衛暗殺剣』も放送予定である。これもレターボックスサイズ(16:9)での放送を見るのは初めてになるので、ようやくその真価を確認できるというものだ。いや、ホントは劇場で見るのが一番だってことは分かってるんだけどね。

2002年10月17日(木) フェチじゃないモン!/『東京少年物語』(羅川真里茂)/『冷暗所保管』(ナンシー関)ほか
2001年10月17日(水) 踊る私と寝る私/映画『十兵衛暗殺剣』/『ザッツ・ハリウッド』ほか
2000年10月17日(火) 博多弁とベターハーフと女好きな女と/映画『知らなすぎた男』



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