NORI-☆
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男たちの旅路
「土曜日、ちょっとでかけたいんだけど?」 「いいよ」 「お昼からもしかしたら夜までなんだけど、大丈夫?」 「いいよいいよ、行ってきなさい」 「ご飯とか…」 「いいよ、どっか適当に連れて行くから」 パパは子供たちと家で留守番をするのが苦手である。 のんびりゴロゴロしているとよじ登られ、 何かしようとすると「パパ〜」と呼ばれ、 じゃあ一緒に遊ぼうか?というと言うことをきかず、 家にいてもペースを乱されっぱなしで 何もできないわりにくたびれるから、 ということらしい。 これがママなら慣れているので、 子供たちの相手を適当にしつつ、 細切れの時間で滞った家事をちょこちょこ片付けて わりと充実した時間が過ごせるのだけれど、 (自分のしたいことをするまとまった時間がとれない という不満はあるにせよ、である) パパとしては手持ち無沙汰なのになんだか休まらない というのはかなり辛いことらしい。 で、そのくらいなら、いっそお出かけした方がラクなのだそうだ。 無目的に家でじっとしているより、 歩いたり電車に乗ったりというアクションがある方が 時間もつぶれるし身体も動かせるからいいらしい。 ヨシキは何によらず「おでかけ」が大好きだし、 サトシは乗物に乗るチャンスは何であれ大歓迎だし、 子供たちに異存があろうはずはない。 かくして、パパと子供たちのお留守番は、往々にして パパと子供たちのおでかけ、に化けるのであった。 ママが連れて行く目的ありきのおでかけだと、 利用交通機関、行く先、お出かけの総時間から、 食事・おやつ・お昼寝の時間との兼ね合いはどうか、 飲み物、食べ物は何をどれだけ持っていくか、 どこでどうやって食べさせるか、子供たちの服装は? オムツの枚数、汚れたときのお着替え、補助食器類、 お手拭、ティッシュ、虫除けの薬、 暑かったら?寒かったら? 眠ってしまったらバスタオルをかけて… 途中でぐずったら抱っこになるかな、 抱っこポーチはいるかな? いや、駅の階段が大変だからバギーはだめかな? でもずっと抱っこじゃきついよねぇ… などいろいろ考えて荷物を準備して、 ああ、お出かけってなんて面倒…となってしまうのだけれど、 パパはそのへんをさらっと流して、 さしたる準備もなく、気軽に出かけていくのだった。 いや、もちろんパパ暦5年の二児の父のこと、 さすがに何も持たずにでかけるわけはなく、 基本は押さえているのだけれど、 なぜかママよりずっとずっと、身軽で気軽なのである。 この違いは何だろう? 多分、「出かけること」自体が目的になっていて 何らかのミッションをこなさなければならないという 強迫観念がないことと、 いざとなったら二人を抱いて帰ってこられる、 という体力的な自信、 何とかなるさ、というお気楽さ。。。 …どれをとっても確かにママにはないものである。 平日なかなか子供たちと過ごす時間がないパパにとって、 おでかけって、子供たちと冒険の体験を 共有することなんじゃないかなぁ、とママは思う。 そして、その中で子供たちの反応や行動を目の当たりにすることで、 二人の成長やそれぞれの個性を感じ取っているんじゃないかな という気がする。 子供たちの生き生きした顔、嬉しそうな顔をみると、 ついついサービスしたくなっちゃうんだろうなぁ、 というのもなんとなくわかるような気がする。 そんなわけで、男たちのふらり冒険行は、 ママにとって思いがけない方向に転がることが多い。 おでかけ途中でいろいろな密約が交わされることもあるようだ。 ママ抜きで子供たちと直に触れる貴重な時間… まあ、それもいいんじゃない(^^) なんたって男同士だし。 …そして今日、 またもや男たちは離れ業を演じてママを驚かせる。 ママが昼から友人たちと集まっておしゃべりに花を咲かせている間、 ふらりと出かけた男たちは、 オープンしたばかりのディズニーシーに到達していたのだった! ママにとっては目がくらむような身軽さである。 夕方からディズニーシーに行くなんて! 「混んでたらモノレールだけ乗って帰ろうね」 と淡々と「様子見に」行くなんて! 「思いがけずガラガラだったよ〜」なんて! 出かけるからには元を取らなきゃ、 とすご〜く気合を入れてTDLに行くママには考えられない、 無欲の勝利といってもいいような展開である。 パークの外側を走っている“ディズニーリゾートライン”に 乗るためだけに、舞浜まで行ってもいいと思う サトシのシンプルな心に 苦もなく同調して行動できちゃうパパって、 ほんとにほんとに素敵だと思う。 それにしても……… ママも行きたかったよ〜〜〜っ!!(TT)
2001年09月08日(土)
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